[過去ログ] 右塔フ菓子20 (361レス)
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(1): 2013/09/09(月)08:50 ID:0(1/265) AAS
AA省
2: 2013/09/09(月)11:05 ID:0(2/265) AAS
>>1乙!
ありがとう!
3: 2013/09/09(月)11:10 ID:0(3/265) AAS
いちおつ!
[=.・з・](*´・ω・)ミ*`_ゝ´彡<新スレ祝いに…
つギネス マルボロ プリン
4: 2013/09/09(月)23:50 ID:O(1/90) AAS
19が1000まで埋まった! めでたいめでたい! [=.・з・]人(*`皿´)ノ
5: 2013/09/10(火)17:14 ID:0(4/265) AAS
新スレって久しぶりすぎてなんか新鮮w
よかったねアベくん
6: 2013/09/10(火)21:17 ID:0(5/265) AAS
新スレ記念に。
―――――――――――――――――――――――――――――
 毒々しい血の色よりもそれを連想させるこっくりとした赤色、そのマニキュ
アを丁寧に短い爪に塗っていく。
 彼の大きな手を取って、長い指の切り揃えられた爪は、たちまち知らない誰
かの顔になってしまう。似合わねえよ、と露骨に眉を寄せて嫌そうに吐き捨て
る彼も、まあそう言わないで、とやさしげな声をかける俺も、今夜は酔ってい
る。
 ただ、飲んでいた場所はふたり別々だった。
 そして彼は俺の知らない香水の匂いをさせている。
省21
7: 2013/09/10(火)21:31 ID:0(6/265) AAS
 ヒゲなんだからさ、と文句を言う俺を無視して、アベ君は嬉々としてこちら
の唇に口紅を塗る。
「似合ないも甚だしいって」
「本当に似合わない……あ、はみ出した」
「はみ出させんなよ……」
 これ、さっきあんたが抱いた女のなんだろう? そんな女と間接キスかよ嫌
だなあ。そう言ってみれば、アベ君ははたりとまばたきをして俺の目を見る。
視線が絡んで、それは空気の密度でも濃くしてしまうのかそれとも逆なのか、
ひどく息苦しくさせる。
「勝手に間接キスなんてしてんなよ」
省15
8: 2013/09/10(火)21:54 ID:O(2/90) AAS
二塔…!
9: 2013/09/10(火)22:17 ID:0(7/265) AAS
「女なんか、抱くなよ」
「それはこっちの、セリフ」
「オレはいいの、ただの発散だから」
「俺だって発散だっての」
「オレで発散すりゃいいじゃん」
「……アベ君、無茶苦茶言ってんの分かってる?」
 分かってない、と拗ねたような声をしていたのは気のせいだろうか。
 じゃあする? と聞いてみる。
 他の女と間接キスしたお前なんて、と彼が目を細める。
 マニキュアの持ち主の方とは直接関わったのに、そっちはどうでもいいらし
省17
10: 2013/09/10(火)22:59 ID:0(8/265) AAS
 だけど俺達は惹き合う。
 それは男とか女とか、入れ物としての身体を越えてしまったところで。
 アベフトシという魂を。
 ウエノコウジという魂が。
 シャツを首から引き抜くように脱いで投げ捨てた。そのままの勢いでアベ君
のベルトに手をかける。タイトな革パンの前はもうきつそうに張り詰めている。
 解放されれば楽だろうに、彼はいつもそこで恥じらう。外見に似合わず。そ
して俺は嗜虐と愛しさとが混ざって、アベ君を滅茶苦茶にしてしまいたくなる。
うんとやさしくしてやりたくなる。
 オレばっか攻めてんなよ、と彼の手が伸ばされる。
省23
11: 2013/09/10(火)23:15 ID:0(9/265) AAS
「待てって、」
「待たない」
「なんか……そんな爪してると、アベ君じゃないみたいで変」
「お前が塗ったんだろうが」
 くつくつと喉の奥で笑う彼の顔を見る。
 キスをねだったわけじゃないのに、唇が。ゆるりと触れる。
「俺、まだ口紅、ついてる?」
「ついてない、もうお前はお前の唇の色、してる」
「アベ君」
「なんだよ」
省23
12: 2013/09/11(水)19:18 ID:0(10/265) AAS
 肌を重ねて。
 体温を共有し合う。
 元々の温度は違うはずなのに、それはいつしか混ざり合う。
「あっ、……あっ、く、ウ、ウエ……ああっ、ウエ、ノ……!」
「イって」
「や……やめ、あっ、……いや、だっ……エノ……っ、」
「アベ君……おかしくなって、イって」
 頭を真っ白にして、俺のこと以外考えられないようになって。
 意識も飛ばして、俺のことだけ欲しがって。
 俺の。
省18
13: 2013/09/13(金)11:58 ID:0(11/265) AAS
乙!ありがとう!
カラダ的にはウエアベなのに、精神的にアベウエな感じがすごく好きだ
14: 2013/09/15(日)12:59 ID:0(12/265) AAS
過疎っているうちに。なんかいつも[=.・з・]が乙女でごめんなさい
そしてエロくもなくてごめんなさい
――――――――――――――――――――――――――――――――
 桃を食おうと言い出したのはどちらからでもなかったけれど、台所で熟れて
やわらかな香りを放つ白い肌を見ていたら考える前に手が伸びていた。
 絡まり合った後のけだるげな腕にナイフと白桃、アベ君はソファの上で黒い
ボクサーパンツだけ身につけてだらりと仰向けになっている。
 似たような格好で咥え煙草、俺は自分の匂いでもありアベ君の匂いでもある
紫色に透ける白い煙を唇の端からこぼす。
 なに、といつもより細められた視線が向けられて。
省15
15: 2013/09/15(日)13:21 ID:0(13/265) AAS
 桃の割れ目に沿ってナイフを入れる。
 くし形に切って、皮をはぐように剥く。灰皿を寄せて皮を落とすと、甘い香
りが漂う。
「灰、落とすなよ」
「うん。口開けて」
 素直に開けられたアベ君の口へ、桃の一切れを落とす。ナイフに乗せたまま
すべらせたので、彼の目が少しだけ真剣になるのがおかしい。
「美味い?」
「甘い」
 彼の手が伸びて、白い指が俺の唇からタバコを奪った。ひと口吸ってから、
省23
16: 2013/09/15(日)13:52 ID:0(14/265) AAS
「なに」
「匂い」
「ああ、桃の」
「美味そう?」
「うん?」
「俺も、美味そう?」
 美味そうだよ。
 彼はそう言ってナイフを握ったままの俺の手首を取る。寄せられて、舌が伸
ばされる。
 赤く尖らせた舌が、俺の腕を。舐める。
省27
17: 2013/09/15(日)15:52 ID:0(15/265) AAS
 彼は俺の桃に濡れた手を取って、丁寧に舐めていく。伸ばされた舌の、ぬる
りとした感触。この舌が俺の口の中で暴れたり、俺のものにおずおずと絡んだ
り、喘いで軽く開いた口からそっと覗いたりする。それを、俺はよく知ってい
る。
 同じように、アベ君が、俺の舌がどれほど丁寧に彼を味わっているのか、い
つも、いつも、細胞に染み込ませるように記憶したがっているのかを、知って
いればいい。知らなくても、いい。多分、知らないだろう。
 愛されることに溺れて欲しい、ゼリーの海でもがいても沈んでいくしかない
ように、俺の愛で溺れて。窒息して。俺がいなければ生きていけないくらい、
沈み込んで、呼吸も忘れるくらい。溺れて、溺れて、溺れて。
省25
18: 2013/09/15(日)16:28 ID:0(16/265) AAS
「……やめろよ」
「その気になるから?」
「……なんかお前、泣きそうだから」
「泣き……そう?」
 桃が甘すぎたな、とアベ君が小さくあくびをした。
 甘すぎたから、きっとなんだか泣きたくなったんだろ。
「そんなもん?」
「そんなもん。やっぱシャワー面倒」
「うん」
「舐めて」
省22
19: 2013/09/17(火)17:00 ID:0(17/265) AAS
おつ!桃食べたくなった!
20: 2013/09/19(木)20:45 ID:0(18/265) AAS
本日中秋の名月ですね。ってことで。
――――――――――――――――――――――――――――
 月がオレを追いかけてくるから。
 だったら逆に月を追いかけてやろうと。
 そう思ってただ夜を歩いた、明るすぎる月光が星達を巻き込んで見えないは
ずの雲のふちなんかを白く浮かび上がらせている、暗闇ではない夜を。
 あの浮かび上がる雲のふちを見ていると、小さな頃作ってもらったホットケ
ーキを思い出す。店で出てくるようなふっくらしたものではなく、母親が小麦
粉と砂糖と卵と牛乳あたりを適当に混ぜてフライパンで焼いたやつ。焦がした
バターでふちがカリカリになる、あの薄っぺらい甘さの。
省20
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