[過去ログ] 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む21 [無断転載禁止]©2ch.net (808レス)
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38(2): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/07/16(土)06:24 ID:6gtR58FD(8/47) AAS
(前スレより関連引用)
542 名前:132人目の素数さん[] 投稿日:2016/07/04(月) 00:06:31.30 ID:1JE/S25W [1/3]
時枝氏の主な主張は次の2つだろうだろう
1. 確率論を測度論をベースに展開する必要が無い
2. 無限族の独立性の定義は微妙
しかし1に関していうと時枝氏の解法は,現在の測度論から導かれる解釈のほうが自然.
(当てられっこないという直感どおり,実際当てられないという結論が導かれる)
2に関して言うとそもそも時枝氏の勘違い.
時枝氏の考える独立の定義と,現代の確率論の定義は可算族に対しては同値である
39(2): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/07/16(土)06:48 ID:6gtR58FD(9/47) AAS
>>38 つづき
ID:1JE/S25Wさんは、>>4の引用で「えらく確率論に詳しいね。よって、”確率論の専門家”と呼ばせて貰おう」とした人なんだが
”2. 無限族の独立性の定義は微妙
2に関して言うとそもそも時枝氏の勘違い.
時枝氏の考える独立の定義と,現代の確率論の定義は可算族に対しては同値である”
については、>>11に引用した可算選択公理が使えて、選択公理が成り立たないソロヴェイのモデル(英語版)においても、可算選択公理は成り立つから
「箱がたくさん,可算無限個・・」>>32 の範囲では、”同値である”ってことと解釈している
40(1): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/07/16(土)06:51 ID:6gtR58FD(10/47) AAS
>>39 つづき
<前スレよりコンパクト性定理関連引用>
118 自分返信:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む[sage] 投稿日:2016/06/25(土) 10:01:49.76 ID:565I2Sty [9/35]
>>6 ここに戻る
”いったい無限を扱うには,
(1)無限を直接扱う,
(2)有限の極限として間接に扱う,
二つの方針が可能である.
確率変数の無限族は,任意の有限部分族が独立のとき,独立,と定義されるから,(2)の扱いだ.”
について、類似の記述があったので紹介しておく(下記)
省9
41(1): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/07/16(土)06:53 ID:6gtR58FD(11/47) AAS
458 自分返信:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む[] 投稿日:2016/07/03(日) 10:03:38.76 ID:1Q1ehgjE [3/14]
>>457 つづき
これ、前スレ>>293で訂正したけど、現スレ>>118-119辺りのコンパクト性定理”その集合の任意の有限部分集合がモデルを持つことが同値である”みたいな記述、こういう記述が他の分野でも結構使われている例を見ると、訂正しないでも、このままで証明が成立しているようにも思えてきた。
>>119「”無限族は,任意の有限部分族が独立のとき,独立,と定義される”の対偶を考えてみると
”ある有限部分が独立で無ければ、全体として独立でない”。つまり、”独立でない有限部分を持たない”ということを、意味していると」
色に例えれば、無限族である有限部分が黒で無ければ、全体として黒でない。この対偶で、”無限族は,任意の有限部分族が黒のとき,黒,と定義される”と
だから、この定義で、無限族が黒のとき、黒い部分が有限はありえない。
考えてみると、”任意の”は、”全て”に、言い換え可能ということは、前スレの最後の方でメンターさんが指摘していた
なので、前スレ>>293の訂正は取り消しとします。二転三転で申し訳ないが、よろしく(^^;
42(1): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/07/16(土)06:56 ID:6gtR58FD(12/47) AAS
119 自分返信:現代数学の系譜11 ガロア理論を読む[sage] 投稿日:2016/06/25(土) 10:03:13.22 ID:565I2Sty [10/35]
>>118 つづき
”これの対偶”ってところが、aha!だった
”無限族は,任意の有限部分族が独立のとき,独立,と定義される”の対偶を考えてみると
”ある有限部分が独立で無ければ、全体として独立でない”。つまり、”独立でない有限部分を持たない”ということを、意味していると
当たり前のように思えるが、数学的には結構意味があると思った
等号成立の証明を、”>=”と”<=”とに分けるだろ。あれに似ていると
”独立でない有限部分を持たない”では、証明には使いづらい。”任意の有限部分族が独立のとき,独立”の方が使い易いだろうと
だから、”任意の有限部分族が独立のとき,(全体として)独立”という定義は、結構自然だと思うよ
省2
43(2): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/07/16(土)07:10 ID:6gtR58FD(13/47) AAS
>>42 つづき
屋上屋だが、”一点の曇りも無い”とかいうでしょ
一点でも曇りが有れば曇りが無いとは言わない
この対偶で、「曇りが無いとは一点の曇りも無い」→「曇りが無いとは任意の有限部分に曇りが無い」と言い換えることができる
とすれば、この点からも、>>38「2に関して言うとそもそも時枝氏の勘違い」(”2. 無限族の独立性の定義は微妙”)が裏付けられると思う
つまり「任意の有限部分に」という記述を用いたからといって、”(2)有限の極限として間接に扱う”>>36とは言えないよと
44: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/07/16(土)07:36 ID:6gtR58FD(14/47) AAS
>>31に戻ると
「文脈によってはこれらを含めた全ての拡張実数を指して便宜的に「実数」と呼ぶこともあり、その場合通常の実数は有限実数と呼んで区別する[1]。」と
”有限実数”もまた紛らわしい表現だ
しかし、”有限実数”もまた集合としては、無限なんだ。
つまり、”有限実数”の任意の要素aはすべて有限だったとしても、要素aに上限がないという意味で集合としては文字通り”無限”なのだ(コンパクト化されていないだけ>>27)
45: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/07/16(土)07:46 ID:6gtR58FD(15/47) AAS
>>20-21 に戻る (いま見ると>>14がダブりで、ここに>>20が入るべきだった(^^;)
Tさんが、時枝記事が正しいとすると、”独立性の定義から「互いに情報を得られない箱は常に有限個の組」でしかなく”、「”数学的帰納法は不完全””実際には反例が存在するから不完全ではない」ということであれば
その対偶は、”数学的帰納法が正しければ、時枝記事は正しくない”となるのだった
この点も一つ指摘しておきたい
(最初の命題が厳密に証明されたわけではないが)
46: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/07/16(土)07:55 ID:6gtR58FD(16/47) AAS
>>43 戻る
「曇りが無いとは一点の曇りも無い」こと
現代確率論の確率変数の無限族は、そうなっている
が、それではしばりがきつすぎる
”あの当時とは違って、今はゲーム理論とかAI(NNみたいな学習理論とか)、
また流行りのファイナンスとか、そういうのが『Kolmogorovの公理系から
ははみ出してる』という印象でしょう”>>14
という¥さんの問題意識。それが時枝先生にもあるのではと(それは記事中には明記されていないが)
それはそうかも知れないと、思った
でもそういう主張なら、雑誌記事としては、別の書き方であるべきとも思う
47(1): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/07/16(土)08:10 ID:6gtR58FD(17/47) AAS
まあ、ともかくも、いろんなことを勉強させてもらいました
数学基礎論とか、数学的帰納法をデデキントまで遡ってとか
コンパクト性定理ね、知らなかった
拡張実数もあらためて勉強したし、コンパクト化>>27なども面白いよね
ああ、位相の開集合も勉強させてもらったし、関連して極限と収束も再認識しました
ノンスタも、メタメタなんていうけど、∞の元の導入だけなら、射影幾何やリーマンの時代からある話。ノンスタのオリジナルは、無限小元の導入だよ
いろいろ勉強させて頂いたのもみなさまのお陰
また、私がうまく説明できない時枝記事の問題点について、明確に示して頂いた>>4”確率論の専門家”の方には厚くお礼申し上げます
¥さんは、さすがに博識だね。いろいろ教えて頂きました
おっちゃんにも、Kontsevich-Zagier の「周期」の話を教えて頂きました。吉永正彦の「周期と実数の0-認識問題: Kontsevich-Zagier の予想」(数学書房)買いました。これ、なかなか面白いね。積分を使うなんて、だれでも考えそうだが、コロンブスの卵かな
省2
48(1): 2016/07/16(土)08:30 ID:FAhcj/3h(1/3) AAS
全然分かっていないことが良く分かる面白いまとめをありがとう
時枝の記事はスレ主には荷が重過ぎたな
最初から最後まで誤解しまくりだ
49: 2016/07/16(土)08:39 ID:i74MPJp/(1/2) AAS
>>43
独立性に関して、"無限個をいっぺんに扱う"ことが可能であるならば時枝さんの考えは間違ってない
俺はそんな方法を知らないが
いわゆる(2)の方針で
「無限個の共通部分は、その任意の有限個の(部分)共通部分が開集合であるとき、開集合であるという」
と定義すること自体はできるだろう
でもこれは無限個の共通部分を直接扱うときの結論とは矛盾する
だからこのようには定義されない
"無限個の独立性を直接扱えるならば"
「全体が独立でない⇒独立でない有限部分が存在する」
省3
50(4): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/07/16(土)09:02 ID:6gtR58FD(18/47) AAS
<前スレより>
538 返信:132人目の素数さん[] 投稿日:2016/07/03(日) 23:54:57.90 ID:f9oaWn8A [13/13]
うーん,正直時枝氏が確率論に対してあまり詳しくないと結論せざるを得ないな
>>6
>確率変数の無限族は,任意の有限部分族が独立のとき,独立,と定義されるから,(2)の扱いだ.
の認識が少しまずい.
任意有限部分族が独立とは
P(∀i=1,…n,X_i∈A_i)=Π[i=1,n]P(X_i∈A_i)ということだけど
これからP(∀i∈N,X_i∈A_i)=Π[i=1,∞]P(X_i)が成立する(∵n→∞とすればよい)
これがきっと時枝氏のいう無限族が直接独立ということだろう.
省4
51(2): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/07/16(土)09:13 ID:6gtR58FD(19/47) AAS
>>47 補足
前スレより吉永正彦関連抜粋
外部リンク[html]:www.math.sci.hokudai.ac.jp
吉永正彦 北海道大学 数学部門
(抜粋)
「周期と実数の0-認識問題: Kontsevich-Zagier の予想」(数学書房)が 出版されました。
「周期」とはKontsevich-Zagierによって導入された「積分表示を持つ数」の クラスです。Kontsevich-Zagierの予想とは、大雑把に言うと、 円周率πに関する無数にあるように見える公式は、実は『本質的に』一種類しか ないのではないか、という方向の予想です。
まえがきと目次 を公開します。(28 Mar. 2016)
外部リンク[pdf]:www.math.sci.hokudai.ac.jp
まえがきと目次
省23
52(2): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/07/16(土)09:23 ID:6gtR58FD(20/47) AAS
>>51 つづき
外部リンク[0349]:arxiv.org
arXiv.org > math > arXiv:0805.0349
Periods and elementary real numbers
Masahiko Yoshinaga
(抜粋)
3 Periods are elementary
3.1 Main result
Now we can state the main result.
Theorem 18. Real periods are elementary real numbers, i.e.,
省4
53(3): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/07/16(土)09:51 ID:6gtR58FD(21/47) AAS
>>52 つづき
さて
外部リンク:www.amazon.co.jp
周期と実数の0-認識問題: Kontsevich-Zagierの予想 (問題・予想・原理の数学) 単行本 2016/2/16 吉永 正彦 (著)
の方だが、類似の記述が、
第2章P40
「梅村の古典数は代数的数と多くの算術的な香りのする超越数を含む有用な集
合に見える.実際, Ayoubの結果(2.15)を使うと周期は全て古典数であること
が分かる(定理7.27)」などとある。
Ayoubの結果(2.15)は、後の引用文献では、2014-2015に発表されている
省5
54(2): 2016/07/16(土)10:07 ID:FAhcj/3h(2/3) AAS
>>50
> ”確率変数の無限族の独立性の微妙さ”などと時枝氏は言ってるが,これは全くの的外れ
これこそが記事の読み違いで的外れ
55: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/07/16(土)10:08 ID:6gtR58FD(22/47) AAS
Kontsevich-Zagierの予想とは?
外部リンク[html]:www.math.kyoto-u.ac.jp
吉永正彦
外部リンク[html]:www.math.kyoto-u.ac.jp
日本語で書いたもの
外部リンク[pdf]:www.math.kyoto-u.ac.jp
私のおすすめ--Periods 吉永正彦 2008年6月
(抜粋)
私のおすすめ? Periods
2001 年に出版された“Mathematics Unlimited
省22
56: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/07/16(土)10:12 ID:6gtR58FD(23/47) AAS
>>54
おれは、全面的に ID:f9oaWn8A さんに賛成だな
57: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/07/16(土)10:25 ID:6gtR58FD(24/47) AAS
外部リンク:www.math.sci.osaka-u.ac.jp
落合 理 の ホームページ
外部リンク[html]:www.math.sci.osaka-u.ac.jp
授業ノートや教育的講演の原稿などの教育的資料
外部リンク[pdf]:www.math.sci.osaka-u.ac.jp
2010年度「数学オリンピック財団主催JMO夏季セミナー」 講演録pdf
数の体系の広がり,周期積分,そして整数論-代数と幾何と解析の交わる世界-落合理
Contents
1.数の体系の広がりと諸相
1.1.有理数と実数
省17
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