[過去ログ] 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む21 [無断転載禁止]©2ch.net (808レス)
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519(1): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/08/07(日)07:56 ID:7Wp/WVwx(9/37) AAS
>>517 つづき
以前も紹介したが、オリヴァー・ヘヴィサイド(Oliver Heaviside, 1850年5月18日 - 1925年2月3日)か。そうすると、グリーン関数の方が先なんだね
外部リンク:ja.wikipedia.org
オリヴァー・ヘヴィサイド(Oliver Heaviside, 1850年5月18日 - 1925年2月3日)はイギリスの電気技師、物理学者、数学者である。幼時に猩紅熱に罹患したことにより難聴となった。正規の大学教育を受けず研究機関にも所属せず、独学で研究を行った。
電気回路におけるインピーダンスの概念の導入、複素数の導入や「ヘヴィサイドの演算子法」といった物理数学の方法を開発するなど、大きな功績を残した。また、インダクタンスやコンダクタンスなど、回路理論用語のいくつかを提唱した。
1884年、ヘヴィサイドは、当時は20の式から構成されていたマクスウェル方程式を、今日知られる4つのベクトル形式の式に直した。
1880年から1887年の間に、ヘヴィサイドは演算子法を発見した。しかし、その解法の導出過程は理論的厳密さを欠いていたため、当初は論議の的となった。
ヘヴィサイドはこの問題について、「数学は実験的科学であり、定義が先にくるわけではない」、「私は消化のプロセスを知らないからといって食事をしないわけではない」という有名な言葉を残している。
1888年、1889年の論文において、チェレンコフ放射に関する研究を行う。この研究を元にフィッツジェラルドはローレンツ収縮を予想した。
省3
520: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/08/07(日)07:56 ID:7Wp/WVwx(10/37) AAS
>>518
運営おつ
521(1): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/08/07(日)08:17 ID:7Wp/WVwx(11/37) AAS
>>519 つづき
ながなが書いてきたが、なにが言いたいかというと
>>435あたり
「★★★『そもそも超関数とは何ぞや?この定義だけしかないのか?⇒佐藤超関数を生む』★★★
という素晴らしい事例を知っています。」
「物理学者は:
★★★『そもそも量子化とは何ぞや?DiracやNeumannだけが正しいのか?⇒経路積分を生む』★★★
という進歩に助けられ、そして数学者はそこからも甚大な贈り物を貰いました。
こういうトライアルは大抵は巧く行きませんが、でもこういう考え方を失ってし
まえば『学問は死んでしまう』と思います。こういう事例は歴史上、他にも幾ら
省12
522: 2016/08/07(日)08:47 ID:7UNZfrt5(2/4) AAS
自称発想の飛躍派(笑)へせっかく一年生レベルの非証明問題出してあげた(>>475)のにガン無視されたw
やはり証明云々は只の逃げ口上でしかなかったw
523(2): ¥ ◆2VB8wsVUoo 2016/08/07(日)08:52 ID:NonG8v9J(3/10) AAS
物理ではグリーン函数とかが沢山出て来ますが、要は基本解の事ですわね。
そやし超関数が関係するんは当たり前であり、昔の人はそういう都合がい
い函数モドキが欲しいんは、まあ当たり前ですわ。だからDiracとかSato
とかの神の遣いはそういうものの真の姿を見抜く嗅覚が備わった形でこの
世に遣わされたんでしょうね。
そのHeavisideって人は同軸ケーブルの仕組みを見抜いた人でしょ。でも
特許の問題でベル研究所とグチャグチャになって極貧で死んだんだと何処
かに紹介されてましたわ。そんなモンの仕組みなんてMaxwell方程式から
アッサリと出そうな気がしますが、でもそういうものじゃないみたいで、
当時は「大西洋横断ケーブルが絶縁破壊で焼けた」とか、そういう騒動が
省7
524(1): 2016/08/07(日)09:04 ID:5p/j7fqa(2/2) AAS
「数学者の発想の飛躍」と「論理誤謬」を区別できないらしいな
525(1): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/08/07(日)09:25 ID:7Wp/WVwx(12/37) AAS
>>506 補足
>試験関数として、解析関数を選ぶと、双対空間はhyperfunctionになる
ああ、これ、佐藤先生の最初のころの論文(下記)で、
「彼の理論はC∞ 函数(無限回可微分函数)の族(D〉,(E)がその出発点になっているが,今もしその代りにCω 函数(実解析函数)の族を出発点にとるならば,既にG.Kotheらも示しているように2)われわれは自然により広汎な函数概念の拡張に導かれるであろう.
そしてそれは結局複素解析函数の`境界値'を拡張された‘函数'一この論文で超函数(hyperfunction)と呼ぶものーとみなすことに外ならないのである.」
と書かれていましたね
G.Kothe氏の話は知らないが、ゲルファント・シロフの一般化関数の切り口と同じ意味でしょうね
しかし、”それは結局複素解析函数の`境界値'を拡張された‘函数'一この論文で超函数(hyperfunction)と呼ぶものーとみなすことに外ならない”と見抜いた佐藤先生
それが、G.Kothe氏との分かれ道だったか。G.Kothe氏はそれ以上つっこまなかったんだろう
外部リンク:www.jstage.jst.go.jp
省8
526(1): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/08/07(日)09:40 ID:7Wp/WVwx(13/37) AAS
>>503 戻る
外部リンク:ja.wikipedia.org
佐藤超函数はグロタンディークらの先駆的な仕事の上に1958年に佐藤幹夫によって導入された。
(引用おわり)
グロタンディークとの関連が見えなかったが、
外部リンク:www.jstage.jst.go.jp
超函数の理論 佐藤 幹夫 数学 Vol. 10 1958
で
註2) このほか,G. Kothe(Crelle,191), A. Grothendieck
(Crelle,192), H. G. Tillmann(Math. Z.,59)を参照
省3
527: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/08/07(日)09:42 ID:7Wp/WVwx(14/37) AAS
>>524
おまえもなー
528(2): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/08/07(日)09:48 ID:7Wp/WVwx(15/37) AAS
>>523
¥さん、どうも。スレ主です。
>でも『そういう所から生まれる基本的な数学』ってのもアリマスからね。
>WKBとかはそういう話みたいだし、そもそもDiracは電気工学の出身だし、
>仁科先生も電気工学のご出身だそうですが。
ああ、そうなんですか
>まあ「天才にはそういう下らん事は無関係」っちゅう事ですわ。我が身が
>工学部出身で悲しいなんてえのは、まあ凡俗の証拠ですわ。
まあ、佐藤先生も物理に寄り道したって話でしたよね
たしか
529(1): ¥ ◆2VB8wsVUoo 2016/08/07(日)09:54 ID:NonG8v9J(4/10) AAS
>>525
>>526
そうそう。勉強したければ『先ず最初にソレを読む』ってのが基本ですわ。
スルメと同じで、最初は固くても、でも何回も何回も読めば、ちゃんと味
がして来ますわ。ソレも『猛烈にドギツイ天才の味』がしますわ。
素晴らしい数学とは『正にコレ』かと。
¥
追加:その記事を見ると、同時期にトムがメダルを貰うてますわナ。あの
オッサンも割とシツコイ人でしたわ。早く禁煙しなさいって良く叱られま
したわ。一流の数学者の奥さんはブスでないとアカンとかも言うてたし。
530(2): ¥ ◆2VB8wsVUoo 2016/08/07(日)10:01 ID:NonG8v9J(5/10) AAS
>>528
いや、彼の場合は「寄り道じゃない」でしょ。だって彼は『自分が興味な
い事は絶対にしない人』だから。なので本気だった筈。朝永先生の所で修
行するっていうのは、まあ本気って事ですわ。イジング模型で修士論文を
書いたらしい。(どうしても見たかったので、かつて必死で探したけど、
でも発見出来なかった。)
いや、そのクラスの人はですね、『数学と物理の区別なんて無視』ですわ。
だからああなれるんです。彼は人間じゃないので。
¥
531: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/08/07(日)10:08 ID:7Wp/WVwx(16/37) AAS
>>523
WKBね
量子力学では頻出だが、歴史を見ると、摂動計算に関する手法で、量子力学以前からあったのか
外部リンク:ja.wikipedia.org
物理学、特に量子力学において、WKB近似(-きんじ、英: WKB approximation)、またはWKB法とはシュレディンガー方程式の半古典論的な近似解法の一つ[1][2]。
プランク定数を古典力学と量子力学を結びつける摂動パラメーターとみなした摂動であり、古典力学と量子力学の対応関係を説明する新たな観点を与える。
WKBの名は、量子力学の研究の中で理論の発展に寄与した3人の物理学者ウェンツェル(英語版)(Wentzel)、クラマース(Kramers)、ブリルアン(Brillouin)らの頭文字に因むものである。
なお、応用数学者で地球科学者であるジェフリーズ(Jeffreys)も独自にこの手法を考案し、多くの問題に適用したことから、その名を加え、WKBJ近似とも呼ばれる。
WKB近似は最高階の導関数に摂動パラメーターが乗じられた特異摂動問題を扱う手法の一つであり、シュレディンガー方程式のみならず、より一般的な線形微分方程式の特異摂動問題にも応用される[3]。
歴史
省5
532(1): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/08/07(日)10:26 ID:7Wp/WVwx(17/37) AAS
>>511 戻る
この話は、過去にも紹介したことがあるかも・・
外部リンク[php]:www.st.sophia.ac.jp
第9回 超関数の理論、熱方程式、ディジタル信号処理の数学的基礎付け
吉野邦生(よしの くにお)上智大学理工学部助教授 専門は解析汎関数の理論と応用
(抜粋)
さて話を数学に戻しますがタイトルの超関数の理論というのはなんですか?
これは量子力学や工学で出てくるディラックのデルタ関数やヘビサイド関数などを数学的にきちんとするために作られたものです。高校生の時に、ある日、新聞を読んでいたら超関数の理論で賞を貰った人の記事が載っていて、興味を持ちました。それまでは音楽ばかりしてたんですけど数学の勉強を突然始めました。
大学に入ったら、絶対に超関数の理論を勉強しようと決めていました。
それで上智大学にしたんですか?
省4
533(2): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/08/07(日)10:30 ID:7Wp/WVwx(18/37) AAS
>>532 つづき
当時受けた数学科の授業で印象に残っているものありますか?
解析力学の講義ですね。春学期に、古典力学をやり、秋学期に量子力学をするというのでかなり期待してたのですが、秋になったら、担当していた先生がフランスに行ってしまい、授業そのものがなくなってしまいました。
仕方がないので授業の単位取得とは全く関係なく、WKB法とか、ボルン近似を使って散乱断面積の計算とか回転群の表現論を使って角運動量の計算なんかを自分勝手にやってました。Racah係数やClebsh-Gordan係数の計算など大分やった記憶があります。
ベッセル関数とかガンマ関数を使ってHeisenbergのS行列やJost関数の計算なんかも相当やりました。エネルギーや角運動量を複素数にしてS行列の特異点を調べるとエネルギー準位が求まるんですよ。これは本当に面白かったですね。
S行列とは何ですか?
第2次世界大戦の最中にHeisenbergが提唱した理論で強い相互作用に関する理論です。ドイツから、Uボート(潜水艦)でロケット戦闘機の設計図などと共に日本に運ばれたそうです。戦後、Regge極理論と結びついて発展しました。
S行列やJost関数の計算をしていると自然に多変数正則関数や超関数が出てきます。超関数や多変数正則関数の理論も数学者の書いた本は、勿論、間違ったことは書いてないですけど、読んでいてあまりおもしろくないですね。
第一、具体的な例がなかなか出てこないし、定義、定理、証明の繰り返しですから。 こんな事いうと数学者の方々から怒られますね。(笑)
山内恭彦先生の量子力学の本にも“デルタ関数に関する限り超関数の理論は、安心して使えることを保障するだけで物理学者の直感以上に付け加える事はない”なんて書いてあります。
省1
534(1): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/08/07(日)10:34 ID:7Wp/WVwx(19/37) AAS
>>533 つづき
(山内恭彦先生の量子力学の本“デルタ関数に関する限り超関数の理論は、安心して使えることを保障するだけで物理学者の直感以上に付け加える事はない”か・・
でも、その後の発展はあるよね)
どんな本を読んでいたのですか?
数学科の図書室の片隅で埃をかぶって廃棄処分寸前の昭和30年代のガリ版刷りの数理科学研究班の原稿を見つけた時は宝の山を発見した感じがしました。
“分散公式の証明、場の量子論における解析性、楔の刃の定理”などの題名を見ているだけでワクワクしてました。等角写像の作り方なんかも今井功先生の流体力学の本で勉強しました。
数学科では等角写像の存在証明に命を懸けますから、作り方までは教えてくれません。寺沢寛一先生の“自然科学者のための数学概論(上、下)“、犬井鉄郎先生の”特殊関数“や”応用偏微分方程式”など読んで“ラプラス方程式の解の特異性は虚の方向に伝播する“なんていう文章に感動してました。
勿論、証明はないんですけど、直感的に言い切る所がすごいと思いました。数学的には今では、”超局所解析学“という理論でキチンと証明されてます。
今の数学科の授業科目に物理数学や変分法、量子力学の講義がないのは非常に不思議です。行列の積が非可換だというのも量子力学をやって初めて意味が分かった気がします。
もっともこういうのも授業で習うと途端につまらなくなるんですよね。
省5
535: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/08/07(日)10:35 ID:7Wp/WVwx(20/37) AAS
吉野邦生先生もかなり変わった人やったんやね。でもすごいね
536(3): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/08/07(日)11:01 ID:7Wp/WVwx(21/37) AAS
>>529-530
>そうそう。勉強したければ『先ず最初にソレを読む』ってのが基本ですわ。
>スルメと同じで、最初は固くても、でも何回も何回も読めば、ちゃんと味
>がして来ますわ。ソレも『猛烈にドギツイ天才の味』がしますわ。
なるほどね
>追加:その記事を見ると、同時期にトムがメダルを貰うてますわナ
そうでしたね。トム先生は、後のカタストロフィー理論で有名ですが
省18
537: 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/08/07(日)11:03 ID:7Wp/WVwx(22/37) AAS
>>536 つづき
>いや、そのクラスの人はですね、『数学と物理の区別なんて無視』ですわ。
多分ベースが数学で、物理に面白い問題があるからそっちに越境したんでしょうね
538(3): 現代数学の系譜11 ガロア理論を読む 2016/08/07(日)11:05 ID:7Wp/WVwx(23/37) AAS
>>536
"物理と数学の出会い−数理解析研究所における可解格子模型の研究 三輪 哲二 数学通信 1996"は、似たことを以前のスレで紹介した気もするが、ご容赦(^^;
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