[過去ログ] ToHeart2 SS専用スレ 12 (967レス)
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850: 図書館ボランティア(1/6) 2006/02/24(金)01:59 ID:/XhAuhnn0(1/7) AAS
「本の読み聞かせ?」
「そうなの。 突然委員会の仕事が入って、
どうしてもいけなくなっちゃって・・・
生徒会の会長さん、厳しい人だからはずすわけにはいかないの。
ごめんね、郁乃。 でも、たかあきくんと一緒だからいいでしょ?」
「あのバカなんかいないほうがいいわよ」
「そうなの?
でも、たかあきくんが来るって聞いてから、話聞く態度に
なってくれたような気がするけど・・・
郁乃、たかあきくんと結構仲いいからそれならOKなのかなって」
省14
851: 図書館ボランティア(2/6) 2006/02/24(金)02:00 ID:/XhAuhnn0(2/7) AAS
図書館に着いた。
ここ数年にできたばかりの綺麗な建物。
歴史は浅くても、蔵書はライトな物から難しい専門書までしっかり揃えていて
市民の評判も上々だ。
郁乃の車いすを押してスロープを上がる。
バリアフリーも完璧だ。
「最近はこういうの作って体の不自由な方にも配慮してますって
アピールしなきゃいけないんだから、建物一つ建てるのも大変ね。
作りかけのガンダムみたいなやつの功績かしら」
その恩恵を最大限に受けているくせに、不穏当な軽口を叩く郁乃。
省12
853: 図書館ボランティア(3/6) 2006/02/24(金)02:02 ID:/XhAuhnn0(3/7) AAS
「なんだあのねーちゃん、車いすに乗ってるぞー」
「きっと、歩くのめんどくさいんですぅ」
「ずりー!」
「ねぇねぇ、なんでお姉ちゃんは足があるのに車いすなんか乗ってるのー?」
早速、子供らしく郁乃が乗っている車いすに反応する。
まあ郁乃だってああ見えて高校生。うまくあしらってくれ・・・
「あんたたちみたいなナマイキなガキを轢いてやるためよ」
「うわー、車女がおそってくるー!」
「こわいですぅ」
「るーっ!」
省9
854: 図書館ボランティア(4/6) 2006/02/24(金)02:04 ID:/XhAuhnn0(4/7) AAS
『わらわはもうダメだ。このまま死んでいくのだ・・・』
『姫。そんなことを言ってはいかん。
お前はきっと良くなる。ほら、元気を出せ』
ある小さな国のお姫様。
彼女は重い不治の病気にかかって絶望していた。
王や后や周りのものが慰めても、未来を諦めているような彼女は
儚い表情をするばかりだった。
姫の病気は重くなる一方で、もはや明日をも知れない命となる。
彼女はもはや何をする気力もなく、ただ死を待っているようだった。
省13
855: 図書館ボランティア(5/6) 2006/02/24(金)02:04 ID:/XhAuhnn0(5/7) AAS
だが、王子が5歳の誕生日を迎えた日に、その謎は明らかになる。
姫が一番信頼していた乳母が、王子にプレゼントを持ってきたのだ。
絵本だった。手紙も入っている。
『おとうとかいもうとかわからないけど、こんにちは。
わららは、お前に会うことができないかもしれないけど
わらわはお前のおねえちゃんだ。
ばあやにお前の5歳の誕生日プレゼントを渡しておいた。
絵本じゃ。わらわは体が弱くて外で遊ぶことはできなかったが、
絵を書くのが得意じゃ。だからお前にプレゼントを作っておくことにした。
省13
857: 図書館ボランティア(6/6) 2006/02/24(金)02:06 ID:/XhAuhnn0(6/7) AAS
「なかなか良かったぞ。お姫様」
郁乃の頭をなでてやる。
「な・・・。 いきなりなにするのよ」
「お前、目に涙いっぱい溜めて読んでたな。
あんなに心をこめて読むなんて、やっぱり愛佳の妹だよな」
「し、集中して読んだから目が疲れて涙が出ただけよ。
ほら・・・あれよ、まだ回復が十分じゃないのよ
それに、何よあの王様。娘が死にそうなのにお盛んなこと」
見え透いた言い訳をしつつ作品に根本的なケチをつける郁乃。
省14
858: 2006/02/24(金)02:08 ID:/XhAuhnn0(7/7) AAS
以上です。スレ汚し失礼。
支援どうもでした。
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