【避難所】2ちゃんねる総合避難所スレッド Part.140 (1001レス)
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155: 2020/04/12(日)23:51 ID:D8bpKMfR0(1/12) AAS
瀬畑  日報問題でよくわかりましたが、防衛省の中では、
たぶん原本を捨ててコピーを取ってあるんじゃないか。
「コピーは公文書じゃない」と彼らは言えるから。本当はコピーだって業務に利用していれば公文書なんですが、
そういう言い訳で情報公開法をすり抜けようとしているのが、布施さんの事例から見えてきます。
自衛隊の映像も「映像の原本を捨てた」ことにして、実際にはどこかの部署のハードディスクか何かに入っているはず。
「ない」とされていたイラク派遣陸自の日報も去年、防衛省から出てきましたし。

布施 おそらくそうですね。それは国民の知る権利が損なわれているという点で問題です。
日報問題でもそうでしたが、外務省に僕が日米地位協定に関する交渉記録を請求したら、
タイトル以外ほとんど真っ黒になって出てきたんですよ。最近の話です。
でもその文書は外務省が持っている外交史料館で、数年前に全部フルオープンしていた文書だったんです。
省8
156: 2020/04/12(日)23:52 ID:D8bpKMfR0(2/12) AAS
瀬畑 そうですね、本当にできていないんだと思います。布施さんの事例は
民主党政権時代に岡田外相が確か出していましたよね?

布施 そうですね、民主党政権のときに岡田克也外相のイニシアティブで
「外交というのは国民の理解と信頼のもとに交渉していかないと外交力が弱くなる。
だから今後は、なるべく情報は公開していく」ということで、
1960年の日米安保の交渉のときの記録を、アメリカではもう既にほとんど全部公開されていたんですけども、
日本側でも公開しました。

瀬畑 そうなんですよね。岡田さんは『外交をひらく――核軍縮・密約問題の現場で』(岩波書店、2014年)という著書の中で、
「外交文書というのはきちんと公開しないと国民の外交力が落ちる」という意味のことを書いています。
隠し通していると上のエリートしかわからないという状況になり、国民が外交情勢についていけなくなる、と。
省7
157: 2020/04/12(日)23:52 ID:D8bpKMfR0(3/12) AAS
でも実は、公文書が一番きちんと残っているのは外務省と宮内庁なんですよ。外務省と宮内庁にとっては途中過程が大事だからなんです。
経済産業省とか他の政策系の省庁にとっては、途中過程はどうでもいいんです。
決まったことで動いているから途中過程は全部捨てる。
でも外交交渉というのは途中が絶対重要じゃないですか。
そうすると、外務省では、どんどん公文書が増えていくんです。
そこで過去からの事情を全部知っている人が果たして何人いるのか、という問題にもなってくる。
しかも、そういう文書を外交資料館に渡さず、50年とか60年前の文書まで自分で持とうとしている。
「管理し切れないなら外交史料館(公文書館)に渡してしまえ」と思いますが、
どうしても日米関係や地位協定の文書になると、渡したがらないし公開したがらない。
省8
158: 2020/04/12(日)23:54 ID:D8bpKMfR0(4/12) AAS
瀬畑 ダメですね(苦笑)。たぶん外交史料館を外務省の職員自身が使いこなせていないんでしょう。
外務省の中で外交史料館ってあまり重きを置かれていない。だからその知見を有効に使えていない。
そして外交史料館も人数が足りてないから、研究者が請求してもなかなか出てこないとか、
作業が追いつかないみたいな状態になっているようです。そもそも外務省自体の情報公開への対応も、
2001年の情報公開法施行から20年近くたってるのに、いまだにあまり改善されてなくて、「現場の根性で何とかしろ」みたいになっている。
そういうやり方をしている限り同じことが何度でも起きますよね。

布施 悪循環ですね。朝日新聞が外務省日米安保課の地位協定室に取材したら、
通常業務プラス情報公開対応で、文書を探して黒塗りとかする作業のために休日出勤して、
嫌になってやめた若手職員もいる、と。なぜそうなるかというと、それを専門的にやるスタッフもいないし、人手が足りない。
体制的に無理なんです。これを何とかしないと本当に悪循環で。開示請求する側の僕たちも「いかに開示しないか」という官僚の方針があるから、
省8
159: 2020/04/12(日)23:54 ID:D8bpKMfR0(5/12) AAS
瀬畑
ある文書がどこにあるのか探せと言われても、キャリアの人は文書のありかなんか知らない。
ノンキャリアで昔からずっとその課にいる生き字引みたいな人が「うん、あれはあそこにあるんじゃないかな」とか言って、書庫に行って、勘で探し出すみたいな(笑)。

文書をきちんと目録化して管理していないし、情報公開請求されたくないから文書名を曖昧にする、そのせいで中の人も探せないとか、
探すのに時間がかかる。そういうムダが積み重なって情報公開請求がどんどん怖くなってくるんでしょう。

布施 そもそも情報公開法や公文書管理法には、「主権者である国民が行政の政策決定プロセスなどを
ちゃんと検証するのが民主主義にとって不可欠な機能だ」という前提があって、そのために、しっかりと記録を残して、
なるべく情報公開する、というものです。
でも官僚側からすると、「なるべく知らせないほうがいい」という、本来の趣旨とは違う方向にベクトルが向かっているんですよね。

外部リンク:wpb.shueisha.co.jp
160: 2020/04/12(日)23:55 ID:D8bpKMfR0(6/12) AAS
瀬畑 ですね。官僚の人たちって、基本的には知らせなくないんですよ。
「決まってから知らせる」という人たちですから、途中過程は知らせたくない。
途中過程を知らせると、自分たちがやっていることに対して、いろいろ言われる可能性も高まるわけです。

「権力の源である情報を独占する自民党政権と官僚」

野党がよく国会で「どうしてこうなったのかという文書を出せ」と言うと、官僚って、大事なものを出さないんですよ。
要するにそれを出すと審議に差しさわりがあるから、などと言って。でも国会議員には出すべきですね。

結局日本の国会って、今までずっとそうなんですけど、野党に対して「こういう法案ができました」という結果しか出してない。
「どうしてこれがこういうことになったのか」という政策決定の部分をろくに野党に見せないで審議が行なわれている。
だからよく、「野党の言っていることがズレている」とか「野党は非現実なことばかり言っている」とか、したり顔で言う人がいますけど、
それは野党に情報が与えられてないからです。←←←
省5
161: 2020/04/12(日)23:56 ID:D8bpKMfR0(7/12) AAS
瀬畑
日本って政権交代がほとんどなくて、自民党政権がずっと続いています。
政権交代がないと、必然的に自民党と官僚が情報を独占している。
情報って権力の源なんですよ。情報は持っているほうが絶対に強いですから。
「官僚はもともと情報を自分たちで隠し持とうする習性がある」とマックス・ウェーバーが言っているように、
官僚が自分たちのやりたいように何かを進めるには、人に教えないほうがいいんです。
教えちゃったらカラクリがバレるから。カラクリをバラさないようにしておいた方が政策は進めやすいんです。

そういう傾向が元々あるから情報公開が必要なんです。一般の人からもアクセスできるようにするという意味でも。
ただ日本の場合は、どうしても長期間政権を握っている自民党と官僚が情報や文書を独占し続け、
彼らはそれが権力の源だ、とわかっている。だから野党にはできるだけ出さないし、←←
省3
162: 2020/04/12(日)23:57 ID:D8bpKMfR0(8/12) AAS
布施 民主党政権は、いろいろ問題もあったと思うんですが、あの時に政権交代をして、
特に外務省は岡田外相のもとで、アメリカの公文書館で見つかった公文書の中の密約も
「ちゃんと調査しましょう」と調査し、やっぱりあったことを認めました。
「ある」というところから「じゃあ今後どうするのか」という議論が始まるわけですよね。
でも歴代の自民党政権は「そんなものはない」と言い続けていたんです。
そういう意味でも、政権交代というのは非常に重要だと思いました。

瀬畑 政権交代の意味は大きかったですよね。特に岡田さん。
公文書管理法という法律は、国民に対して説明責任を果たすというだけでなく、
行政の効率化という面もあるんです。
先ほども外務省の話がありましたが、行政って相当非効率で。
省8
163: 2020/04/12(日)23:57 ID:D8bpKMfR0(9/12) AAS
瀬畑
ただ、そういった文書管理ができる専門的職員を育てるということも本来必要なんですが、そこになかなか関心がいかない。
それは、国民の側の問題でもあります。公文書をどう管理するかとか、情報公開とかに関心がなく、情報公開請求というのは、
私や布施さんみたいな「特殊な人」がやるものだ、と皆思っている節があるので。

布施 情報開示請求というのは、僕も正直、最初に使うまではすごく面倒くさいのかなと思ってました。
でも実は簡単ですよね。請求したいものを書いて、印紙を貼って郵便で出せば勝手に進めてくれますから、
実際に自分でやってみると、「思ったより簡単だな」と思うはずです。
最初はハードルが高いかもしれないけど。
外部リンク:wpb.shueisha.co.jp
164: 2020/04/12(日)23:58 ID:D8bpKMfR0(10/12) AAS
瀬畑 森友とか加計の問題で、やっと「公文書は何かおかしい」と気づき始めた人が結構いると思うんですけど、
長続きしないんです。「どういうふうに文書を管理していたからあんな問題が起きたのか」というところまで関心が行かない。

この『国家と記録』という本の後ろの方で情報公開クリアリングハウスの三木由希子さんと僕が対談していて、
その中で三木さんが言っているのは、「みんな墨塗りだといってワアワア騒ぐけど、なぜそうなったのか、とか、
じゃあ、それをどうすれば剥がせるのか、とか、そういうところの関心が皆さん、全くないですよね」ということです。
どういうふうにこれを変えていくか、というところに皆さんの関心がいかないと、ただ「墨を塗られているからけしからん」「隠蔽だからけしからん」「安倍はけしからん」だけで終わっちゃう。

それは教育の問題とも関わりがあるのかもしれません。
本当は高校の公民や現代社会の授業で、もっと情報公開について教えるべきです。
実際に使ってみたり、それで行政のあり方についてどう考えるかという体験をさせてみたり。
本当はそういうことを地道にやらないと、日本の「お任せ民主主義」というか
省8
165: 2020/04/12(日)23:59 ID:D8bpKMfR0(11/12) AAS
瀬畑
しかも、昨今は企業でも大学でも、トップダウンで即決していくことがもてはやされ、
ボトムアップで積み上げていく手法は批判されることが多いように感じます」と。
つまり、市民の側も面倒くさくて時間のかかる行政とか政策決定プロセスに積極的に参加するんじゃなくて
「リーダーシップのあるトップがトップダウンで早くズバッと決めてくれたほうがいい」というような意識があるんではないか、
と指摘されていて、本当にそうだなと思うんです。

布施 コスタリカの小学校では、学校の教科書にこう書いてあるそうです。
「政府や権力は情報を隠蔽する。だからちゃんと国民がチェックして監視しないといけないんだ」と。
こういうことを学校で教えるんです。すごく大事だと思います。日本ってそうじゃないじゃないですか。
「お上は常にうまくやってくれる」「ちまたの我々は日々の生活を一生懸命やって、まつりごとは上のほうでうまくやってくれ」みたいな。
省3
166: 2020/04/12(日)23:59 ID:D8bpKMfR0(12/12) AAS
瀬畑 そうですね。本当は高校くらいでやらなきゃいけないと思うんですが。
日本って教育現場で「政治的中立性」っていうことを言われ過ぎてると思います。
高校レベルぐらいになったら、多少偏っていても言っちゃっていいことがたくさんあるんじゃないかと。
だから私は大学の授業で最初に「私の言っていることは信用するな」と言ってから授業を始めるんです。
「私たちが言っていることを覚えようとするんじゃなく、疑ってください」と。でも大学生からそれをやらなきゃいけないのか、と......(苦笑)。
でも「先生の言っていることも疑わなきゃいけない」なんて高校まで教えられることはあまりないですね。何でも丸暗記しなきゃいけないんだから。

本当に根深い話で。それで組織とか権威者を守ろうということになった瞬間、いきなり文書を捨て始めるとか、隠してしまうとか。

「上に対して逆らうこと自体が悪ではないのか」というような意識の積み重ねのせいで、公文書隠ぺい問題も、
なかなか悪事として認識されないんだろうと思います。根深過ぎてどこからやればいいのかとも感じますが「地道にやっていくしかないね」と思って、
省4
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