[過去ログ] ガンダムヒロインズMARK ??I (152レス)
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68: フェニックステイル第36話 2021/06/24(木)22:49 ID:mPo0pFSG(16/20) AAS
『ジャア、……モエテッ!!』
そしてザク?はヒートホークを一気に押し進め、直接少女へ押し付けた。
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛―――ッッッ!!」
溶けた鉄など比較にもならないほど熱いプラズマ化した刃が、パティの若い肉体を背後から丸ごと飲み込む。
ぼぢゅうぅっ、とコクピット内装のすべてとヘルメットが、そして焼け残っていた少女のパイロットスーツの側面と正面までもが瞬時に焼け落ちる音をパティは聞いた。
スポーツブラジャーとショーツもプラズマ刃の中で湯気のように消滅して、絶対の死を前に倒錯しながら達したパティの絶頂が勃起させた乳首と溢れる愛液が曝け出される。
「あっ、」
――逝くゥッ……!!
全身をプラズマ刃に包まれて死を認識した瞬間、パティの意識は蒸発していた。
『…………』
ヒートホークを引き抜くと、ザク?は急速に冷え固まっていくボールの破孔から、気絶したパティの裸身を引き出した。もはや通信も発さず無言のまま、その掌中に淡い光に包まれたまま気絶した彼女を収める。
もう1機のボールとリック・ドム?の残骸には目もくれず、ザク?は反転、離脱しようとして――爆発的な加速を掛けて横っ飛びに回避した瞬間、一瞬前までいた位置をビームの光条が薙ぎ払った。
「てめぇッ! 農協(ウチ)の店子を3機も食いやがったのか!? やってくれたな――死ね!!」
高速で境界宙域へ突入したパブリク改級哨戒艇から発進しながら、ジム・ゲシュレイの2機編隊がビームガンから放ったギロチン・バーストだった。続けざまに第二射、第三射が迫る。
ザク?は残骸もどきの外観に似合わぬ軽快な機動でデブリに紛れつつ巧みに避けるが、驀進するゲシュレイのコクピットでルウム農協の少女パイロット、トモエ・ワカツキ伍長は獰猛に笑った。
「ゲシュレイの足を嘗めんな! ザクごとき、この距離で逃がすわけねえだろうがッ」
ジム・ゲシュレイがベース機としたジム・コマンド宇宙戦仕様は、一年戦争末期の技術で最大限の局地戦性能を引き出すため、多数のサブスラスターとバーニアを機体各所に増設した意欲的な機体だった。
そのため運動性と短距離での加速性は通常型のジムより高い。
だが反面、熱核ジェネレータと一体化した高比推力の熱核ロケットではなく、配線越しの電気で燃焼するため推進効率の劣るサブスラスター類を増設したことで、総合的な機動性能と継戦性はかえって低下していた。
安定性も褒められたものではなく、総じて乗員の練度に恵まれなかったこともあり、カタログスペックに比して一年戦争での戦果は乏しい。
ジム・ゲシュレイはその局地戦機として尖った特性はそのままに、主ジェネレータをはじめとするジム?規格部品を導入して基本性能を伸ばし、さらに脚部にはRGM−79SP『ジム・スナイパー?』仕様の大型サブスラスターまで設けた機体だ。
むしろ癖はさらに強くなっている面さえあったが、トモエのようにこの難物を乗りこなせるパイロットがいったん敵機を交戦距離に捉えれば、たとえ相手が射撃兵装を持たずに軽いザク?が相手であろうと、逃げられる道理などない。
「おらおらおらッ! 墜としちまうぞ、亡霊さんよッ!!」
トモエのゲシュレイは牽制射撃を交えつつ、背中に目でも付いているかのように回避を続ける敵機との距離を見る間に詰めていく。トモエは盾の下に仕込んだツイン・ビームスピアへ得物を持ち替えるタイミングを探った。
長く遊んでやるつもりはない。次の一撃で仕留めてやる――
『トモエ、上!』
「!」
僚機のリタ・ブラゼル伍長から警告を受けると同時に、トモエは自機にロールを打たせて回避していた。その機体があった空間を大口径機関砲弾の射線が走り抜けていく。
MS−21F3『ドラッツェF3』。ルスラン・フリート哨戒部隊主力機の巨体がMMP−78型ザク・マシンガンの銃口を巡らせながら、逆さ落としに2機編隊で駆け抜けていった。速い。
トモエが咄嗟にビームガンで追撃したが当たらず、あっという間に有効射程外に離脱していく。
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