強制女性化小説ない?Part62 [無断転載禁止]©bbspink.com (163レス)
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(2): 2018/04/02(月)21:46 ID:3EYMsUHV(1/2) AAS
 20××年
 環境ホルモノ変化により、人は女児をほとんど埋めなくなった。
 現在、女児が生まれる確率は3%にも満たなかった。
 そのため、女児が生まれたら、その家は玉の輿に必ず乗ると言われるほどだった。
 女児は蝶よ花よと育まれ、一般庶民の男には見向きもしなくなった。
 そして、政治家の妻となった女たちは、自分たちの偽物――つまりは、貧困のためにニューハーフになった男たち――を法的に差別した。

「本当にいいのね」
 年老いた女医がこれが最終チェックだとでも言わんばかりに、蒼井優助に訊ねてきた。
「……はい。覚悟はできてます」
 女医は小さく頷いた。
 彼女は優助が数ヶ月まで裕福な上流階級の子として、何不自由なくすごしてきたことを知っていた。
 そして、優助の父親が投資詐欺にあって、家屋敷をすべて失いそうな状況であることもだ。
「この実験は、まだ試験段階で、成功率が五割しかありません」
 15年前より、AIが開発したメモリデバイスを男児のみ一歳になると、項に埋め込むことが義務化された。
 それは理論上では、少年がこれまで生きてきた14年の記憶と行動パターン。恐怖を覚えたときの身体の反応などをすべて蓄積していた。
 最近ではそのメモリデバイスに魂が宿るとする宗派と、自然ではないとする原理主義とが海外では戦争を起こさない勢いだった。
 女医はもう一度、少年を見た。
 彼は頷いた。

「では、行きましょう」
 メモリデバイス転送室には、水色の培養液で満たされたカプセルが三台あった。
 それぞれの中に、魂を持たない少女たちが浮かんでいた。
 女医が少女だった頃、トップアイドルやモデルと言われた少女たちのDNAから卵子を作り、その卵子同士を掛け合わせて作った美しい肉の器だった。
 同じ溶液で、育成したのに、少女たちの成長には差があった。
 左側のカプセルの中の娘は高校生のように手足も伸び、乳房も膨らみ、顔立ちは彫りが深く昔のハーフタレントのようだった。
 右側の娘は反対に乳房の膨らみも薄く、低身長で、顔立ちもあどけなかった。
 まるで小学生高学年のようで、股間にも陰毛が一本も生えていない。
「あッ!」
 少年は顔を真っ赤にして、項垂れた。
 優助の前には、真ん中のカプセルの子がいた。
 身長は左右の子の間くらいで、綺麗な黒髪で、カールした長い睫毛をしていた。
 身体のラインは、繊細なガラス細工のようで、大人のモデルを人工的にコンパクトにしたような妖しい魅力があった。
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