[過去ログ] 若返る女・成長する少女10 [転載禁止]©bbspink.com [無断転載禁止]©bbspink.com (186レス)
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43: yumu 2019/07/25(木)15:46 ID:WW1NuMXn(2/10) AAS
「はぁーい、それでは朝の挨拶をはじめまーす!」
結局ゆかり先生が皆に声を掛けるまで遊びから抜け出せなかった瑠璃子はぐったりとしていた。
幼稚化魔法の影響は行動全体には反映していない、例えば手を上げたり、返事をしたりする時は自分の思い通りの行動が出来る。ただ大人としての振る舞いが出来ないのだ。
「それでは、朝のお歌をうたいましょう!」
ゆかり先生がピアノを弾くと、ひよこ組の園児が立ち上がる。もちろん瑠璃子もしたくはないが身体が反射的に周りの幼児と同じように動いてしまう。
周りを見渡せば、同じくらいの背格好をした幼児たちが落ち着きなく動き回っている。ある男の子はヘラヘラと笑い、ある女の子は恥ずかしそうにモジモジとしている。
大人びた自分とは真逆の全体から滲み出る幼児特有の雰囲気にため息が漏れる、だが今やこんな幼児たちと同じ存在なのかと思うと情けなくなり、同時にこんな存在にさせた塚井麻穂に対し殺意が湧いてくる。
気が付くと瑠璃子自身も親指を根元まで咥えながら、身体をゆらゆらと動かしてしまっている事に気づき、慌てて親指を抜いて姿勢を正す。
気を抜けば幼稚化の効力で恥ずかしい幼児としての行動をしてしまう自分が悔しかった。

大人であれば、振り付け付きの童謡など恥ずかしくて、やったとしても小声になってしまうだろう。
瑠璃子も周りの幼児と交じってお歌を唄うなんてまっぴらごめんだった。
しかし。
「せんしぇー!おはよぉー!みなさんっ!おはよぉー!」
実際は大声を張り上げる様に歌う自分だった。リズムも音程も関係なしでただ大きな声を出しているだけ。
止めて、こんな幼稚なお遊戯なんかやりたくない!だがいくら心で叫んでも、幼稚なダンスは止められない。
想像以上の幼稚さ、その恥ずかしさに瑠璃子は顔を赤くして泣きそうになる。
「おっはなぁーも!にこにこ!わらっていましゅっ!」
手はまるでサルのおもちゃの様にパンパンと思い切り叩き、ピョンピョンと跳ねながら歌う仕草は、周りの三歳児と比べても十分すぎるほど幼稚に見えた。
恥辱的とも言える朝のお遊戯が終わると、ようやく自由の身となれる。息を切らしながら瑠璃子はいましたばかりの醜態を忘れようとしていた。
さらに並行してキャリアウーマンとしての瑠璃子の脳内では、あらゆる作戦を考えていた。
いくら幼稚化の魔法を掛けられていたとしても、操られるのは言動だけ、心までは魔法に掛かっていない。
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