[過去ログ]
怪盗が捕まってあんな事こんな事・・・第6夜 (965レス)
怪盗が捕まってあんな事こんな事・・・第6夜 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/
上
下
前
次
1-
新
通常表示
512バイト分割
レス栞
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索
歴削→次スレ
栞削→次スレ
過去ログメニュー
385: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2017/12/22(金) 14:50:05.42 ID:SWkZBhkT 「あ、ああッ! ―――いやッ!」 ひんやりとした感触に、自分が今どんな格好を晒しているかを察した美音は慌てて両手を背後に回す。 しかし、それによって今度は前面がノーガードになってしまうのは自明の理だった。 「今だ、撃て!」 この時を待っていた軽薄黒服の号令による一斉の射撃。 十を軽く超える水の線が宙を走り、棒立ちの獲物少女へと迫っていく。 動揺から思わず身を硬くしてしまったアクアメロディにそれをかわすことは不可能だった。 ―――ビチャッ! ビチャビチャッ! つい先程の焼き直しのように、発育著しい起伏を見せる身体の前面に多くの着弾音が発生した。 胸元を手始めに、肩、お腹、腰、足と各所を覆う布地が水を吸っていく。 それだけに飽き足らず、仕上げとばかりに狙われたのは怪盗少女の素顔を隠す仮面だった。 「―――ッ! ダメぇっ!!」 ビチョッ! 咄嗟に頭を下げることによって前髪で水弾を防ぐことで仮面を守ることに成功した美音は ホッと安堵の息をつくが、背面同様に被弾した箇所が溶け始めるとドキリと心臓が跳ねてしまう。 「あ、ああ……」 スラリと伸びた二本の美脚を包むニーソックスは虫食い状態となり、膝やふくらはぎの大半が露わに。 ミニスカートは後ろ同様ボロボロに溶けて、残すは下着一枚だけとなった股間が衆目に晒され。 被弾箇所の多い上半身は胸から下がほぼ全て外気に触れ、可愛いおへそもよく見えている。 そして、一番被害が大きかったのは胸元だった。 狩りが始まる前の時点で青広の不意打ちによって穴が開いているところへの直撃ゆえに ブラジャーまでもが大きく破損してしまい、ボリュームたっぷりの乳肉は既に三分の二ほどが姿を現し カップ部分の穴からは薄紅色の乳輪が、更にはその奥の突起が今にも零れてしまいそうだった。 「ケケケ、いい格好になったじゃねえか」 「いっ、いやあぁっ!」 大勢の男の前でセミヌード同然の姿にされてしまったことで羞恥心が限界に達した美音はたまらず 両膝をピッタリとくっつけ、両腕を胸元で交差させながらその場にしゃがみこんでしまう。 ムニュンッ、と押しつぶされたバストが存在を強調されるがそれを気にする暇はない。 そして、聞こえるはずのない声が背後から届いたのはその時だった。 「クハハ……まんまと引っかかってくれたようだね、アクアメロディ」 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/385
386: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2017/12/22(金) 14:56:49.05 ID:SWkZBhkT バリッ! バキバキバリッ!! 破砕音に愉悦混じりの声を乗せつつ、壁をいとも簡単に壊しながら屋敷の主である青広豪水が 姿を現すのを背中越しに見た瞬間、怪盗少女は全てを悟らざるを得なかった。 アイズは嘘の情報を寄越したわけではない。 ただ、自分に屋敷の見取り図を渡したという情報をも敵に渡していただけ。 自分を嵌めるために設置された偽物の壁、これこそが見落としていた違和感だったのだ。 (視野が狭くなっていた。服のことまで知られていた時点で予測しておくべきだったのに……!) 一度痛い目にあっているというのに、それを活かせなかった自分を叱責する美音だったが その高い代償は既にコスチュームの半分以上を溶かされるという形で支払わされてしまっている。 しかも、その上で前後を多人数で挟み撃ちにされているとなれば流石にもう余裕などない。 「どうやら、情報の大切さが文字通り身に染みたようだね?」 (いけない……こ、このままじゃ……でも、どうすれば……) なんとか苦境を打開しようと思考を巡らせるが、上手く考えが纏まらず焦りは募るばかり。 積み重なった羞恥心という名の鎖が、異性に見せてはならない半裸姿を衆目に晒したことを切欠に 美音が怪盗アクアメロディであろうとする意識をいよいよ侵食しはじめてしまったのだ。 (もしも今、襲い掛かられたら、私……っ!?) 悪い想像ばかりが膨らむことで恐怖が心の芯から活力を奪い、丸めた身体を更に縮こまらせていく。 だが、すんでのところで怪盗少女の思考は現実に引き戻された。 またしても絶好の機会で敵が手を止めるというありえない事態に気付いたからだ。 今追撃の斉射を受ければ残りの衣服も溶け、自分は文字通り一糸纏わぬ姿にされてしまうだろう。 そうでなくても、しゃがみこんでいる状態では直接的な捕縛を避けることすら難しい。 罠を張っていた先程とは状況が違う。みすみす好機を見逃す理由など――― (ううん、敵がこれをあくまで狩りと考えているのなら) 狩りというのは当たり前だが、狙った獲物を仕留めることが目的である。 急所を一撃で貫けるのならばそれにこしたことはないが、確実性を考えれば獲物は弱らせるべきだ。 そう考えれば、今の状況は納得できるかもしれないが、重要なのはそこではない。 彼らは、弱らせるという行為自体を目的とし、楽しんでいるのだ。 目障りな敵にしてシティのアイドルである美少女怪盗を段階を踏んで無力に追い込みつつも 一思いにトドメをささないことでじわじわと嬲り、歪んだ加虐心を満たそうというのだろう。 そして、美音のこの考察はほぼ正鵠を射ていた。 (けれど、それならまだこの場を切り抜けるチャンスは残っているはず……!) http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/386
387: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2017/12/22(金) 15:02:08.34 ID:SWkZBhkT 相手が時間をかければかけるほど隙は生まれやすくなる。 何よりも、落ち着きを取り戻して打開策を練るためには時間が必要だ。 見られたくない艶姿を視姦され続けるのは耐え難いが、背に腹は代えられない。 それでも、もう少しでいいからと肌面積を減らそうと身体を縮こまらせる美音の健気な抵抗は しかし彼女の弱みを握る青広豪水に見逃されるはずがなかった。 「クハハ、攻撃が止まって一安心かね? だが、そうはいかないよ」 怪盗少女の心情を見透かしたかのような態度の初老の男には、もはや初対面の時の上品さはない。 そこには、極上の獲物を弄ばんとする下劣な本性がハッキリと姿を現していた。 「自分が見たいのは本当の君なんだよ。さあ、見せておくれ、その仮面の下の素顔を!」 ピッ! いつの間にか屋敷の主の手に握られていたリモコンのスイッチが押されるのと同時に 美音の頭上の天井の一部が割れ、無数の小さな穴が空いている半円形の物体がせり出してくる。 それは人に危害を加えるものではなく、むしろ、本来ならば人の危機を救うための装置だ。 だが、この屋敷の中でただ一人、それが天敵となる少女は顔を青褪めさせるしかなく。 「これって……!?」 「お察しの通り、スプリンクラーだ。時間はあくまで有限なのだよ、アクアメロディ」 サァァ…… 怪盗少女を中心に、半径五メートルほどの範囲に霧雨が降り始める。 それを見て、このままこの場に留まるのはまずいと判断し、美音は腰を浮かせかけるも ちょうど境界線に当たる部分には黒服が水鉄砲を構えて待ち構えており、一歩も動けない。 「安心したまえ。見ての通り水は少量ずつしか降らないのでそこまで焦る必要はない。 だが、すぐに丸裸になることはないにしても、悠長にしている暇がなくなったのも事実だな」 「うぅ……!」 さあ、どうする? と言わんばかりの声に、しかしアクアメロディは返答できなかった。 明確なタイムリミットを突き付けられたことで、再び大きく感情が乱されてしまったのである。 (ああ……! なんとかしないと、このままじゃ大変なことに……!) ぶり返した焦りに思考が支配される中、名案は浮かばず刻々と時間は過ぎるばかり。 そしてそれは、頭上から降りてきた水分が少女の身体全体に纏われていくということに他ならず。 今、怪盗アクアメロディを象徴するコスチュームは崩壊の危機を迎えようとしていた。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/387
388: AM [sage] 2017/12/22(金) 15:05:14.58 ID:SWkZBhkT 以上で投下終了となります。 あれ、当初の予定ではアクション要素満載になるはずたったのに…? 大立ち回りの中、偶然の一弾からおっぱいポロリしてしまい羞恥から徐々に動きが鈍り どんどん被弾して肌が露出するも、動きを止めるわけにもいかず半裸で苦闘。 ……という感じの流れになるはずだったのですが、話の繋がりを考えて現行の形に変更。 ボツ案はいずれIFルートとして書いてみたいですね。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/388
389: 名無しさん@ピンキー [sage] 2017/12/22(金) 15:14:13.48 ID:LmjGkFtV お疲れ様です! アクアメロディを怪盗ではなく、性の対象としか見ていない男達の前で、ついに半裸を晒し恥辱を味わうアクアメロディはもちろん、 その眼福たる光景に喜ぶ男達の興奮も相まって、とてもエロく最高のシチュエーションでした!! やっぱり、強気でいた彼女が男達の思惑にハマり弱気になる姿がとても興奮しますね! しかも、状況はますます悪化してくようで、現時点でもうボロボロとなっている服がどうなってしまうか、アクアメロディが更なる恥辱を味わうことに期待して、IFルートともども年明けを楽しみに待ちきれず待ってます! 今年最後にとてもいいものが見れました、ありがとうございます! http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/389
390: 名無しさん@ピンキー [sage] 2017/12/22(金) 18:35:15.67 ID:NrIoWmi3 >>388 お疲れ様でした。 こんな生殺しの状態で年を越せとは酷すぎますwww 次回も楽しみにしています! http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/390
391: 名無しさん@ピンキー [sage] 2017/12/28(木) 18:46:58.55 ID:iF+gfgTw ないと分かってても、ついつい更新確認してしまう http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/391
392: 名無しさん@ピンキー [sage] 2017/12/28(木) 20:02:09.77 ID:EP2JhEgU 同じくw http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/392
393: AM [sage] 2018/01/04(木) 09:32:28.35 ID:JUJHRim9 あけましておめでとうございます。昼過ぎくらいから投下開始します。 作品は「怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー 第十六話」となります。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/393
394: 名無しさん@ピンキー [sage] 2018/01/04(木) 10:11:10.74 ID:8xbuHvoV 今年もよろしくお願いします。 この板の看板のAMさんが一番乗り! 楽しみにしています。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/394
395: 名無しさん@ピンキー [sage] 2018/01/04(木) 11:16:02.27 ID:xuz7Tn8q お待ちしておりました! 新年初投稿、楽しみにして待っております! http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/395
396: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2018/01/04(木) 12:29:18.01 ID:JUJHRim9 「オラオラ、さっきまでの威勢はどうしたんだよアクアメロディちゃんよォ!」 「そうだそうだ、いつもあんなエロい格好してたんだ。今更裸の一つや二つ大差ねーだろ!」 「その邪魔な手をどけてデカチチを見せろ! 向こうの奴らにはケツ見せてるくせに!」 好き勝手に囃し立ててくる男たちに、しかし美音は唇を噛んで沈黙を保つことしかできなかった。 怪盗衣装や下着の溶解は時間の経過と共に進行し、もはや布が無事に残っている部分のほうが少ない。 肩から背中へのラインは完全に素肌が露出し、両側面と首元のあたりがなんとか繋がっているだけ。 背面に残った唯一の着衣であるブラ紐も、今にも千切れそうで危ういことこの上なく。 パンツに空いた雨粒ほどだった穴も今ではもう十円玉ほどに成長し、双丘や尻割れを覗かせている。 身体の前面は必死のガードによって被害の進行は抑えられているが、それでも霧水を防ぐには足らず 四肢全てを防御に回していなければ、とっくに見られてはならない場所を暴かれていただろう。 (く、悔しい……っ、こんな人たちに、私の……!) 未だ男を知らぬ穢れなき肌が、裸同然の状態で見ず知らずの大勢の男に注視されている。 過去にも何度か恥姿を晒すことはあったが、ここまでの人数に一斉に、となると流石に記憶にない。 言葉にできない屈辱を怒りに変え、気力を奮い立たせるアクアメロディは、しかしその実 少しでも気を抜けば顔を出そうとする羞恥心と弱気の虫を抑え付けるのに懸命だった。 そうしなければ、間違いなく水無月美音という一人の女の子の心が耐えられなかったから。 (どうすれば……あ、ああッ! えっ、う、嘘っ!?) だが、迫りくる全裸公開の危機は、少女の虚勢という心の鎧を剥ぎ取らんと更なる牙を剥く。 身体の各所で感じているひんやりとした感覚。それが目元にも発生しはじめ、美音の背筋を凍らせる。 唯一水弾による被害を免れていたアイマスクに、遂に水分が染み込んできたのだ。 (いけないっ、このままだと私の素顔まで……!) 溶解の速度は他の部分と比べてかなり遅いが、かといって猶予はほとんどない。 いかに美音がアクアメロディたらんと頑張っても、物理的に正体を暴かれてしまってはアウトだ。 素顔が判別できるほどには崩壊は進行してはいないが、仮面は元々薄く面積も大きくはない。 手遅れになる前にできればもっと身を縮めて顔を隠したいが、それをすると視界が塞がってしまう。 状況的にないとは思うが、もし敵が自分の確保へと動いてきたら終わりだ。 (こうなったら、リスクは高いけれどあそこから―――!?) 実のところ、ひとつだけこの場から脱出する方法の案はある。 だが、それは成功率が高くなく、敵陣を強行突破するよりかはマシという程度のものだ。 しかしここに至っては迷っている暇はない。 逃亡の成否を賭けた博打を決意した怪盗少女は実行のタイミングを見計らうべく敵の様子を見やり そして、青広豪水と目が合った瞬間、ギクリと身を竦ませた。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/396
397: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2018/01/04(木) 12:36:05.73 ID:JUJHRim9 敵の首魁たる老人は笑っていた。だがそれは慢心からのものではない。 未だ獲物に力が残っていることを理解し、油断なく逃げ道や反撃の機を潰さんとする冷静さがある。 まるですべてが見透かすようなその目は少女の落ち着きをあっさりと奪い、不安を与えた。 そして、その危惧は次の台詞によって最悪な形で当たることとなる。 「ああ、そこの窓から逃げるのはオススメしないよ」 「―――なっ」 なんでそれを!? そう口に出しかけ、それでもかろうじて言葉を飲み込んだ美音の努力は無駄だった。 動揺明らかなその反応で己の推測が的を射ていたことを確信した豪水は得意げに笑みを浮かべる。 「簡単な消去法だ。前後が駄目なら後は横しかないのは自明の理だろう?」 「な、成程。しかし窓ならばここに来るまでにも多くあったはずですが……?」 「リスクが高いからだよ。こちらが待ち構えていた以上、地上には罠があると考えるのが自然。 時間があるならともかく、急いでいる状況では罠を見つけて解除している暇はない。 となると道は空中にしかないが、ここは二階。グライダーでは高さも助走路も足りないな」 「しかし確かアクアメロディの逃走手段の中にはバルーンなどもあったはずでは」 「だが、バルーンでは速度も高度も出ない。撃墜される可能性の高さを考えると難しい。 何せ障害物の多い都市部と違い、ここの敷地は見晴らしがよいからね。追跡は容易だ」 隣の黒服の疑問に答えるという形にはなっているが、老人の言はアクアメロディに向いている。 理路整然としたその推測には説得力があり、そしてそれは一部の隙も無く正解だった。 しかし今更予定を変更することなど追い詰められた怪盗少女にできるはずもなく。 (読まれていた……それでも!) 「それでも自分のほうが窓に近い以上、こちらは逃亡を止められない、かね? なら止めはしないが……その前に外を見てみたまえ。面白いものが見えるはずだよ」 クイ、と顎で窓の外を示す屋敷の主につられ視線を横に向ける美音。 カーテンの隙間から覗く、晴天の空が広がっているはずのそこには目を疑う光景が広がっていた。 「……え」 水分でふやけて今にも溶け落ちそうな仮面の下の瞳が捉えたのは、どしゃぶりの雨。 出発前は雲ひとつない快晴、天気予報も一日中快晴と述べていたのにこれは一体どういうことなのか。 それに、おかしいといえばもうひとつ。雨が降っているのに外はやたらと明るい。 (天気雨? 違う、これは―――まさか!?) http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/397
398: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2018/01/04(木) 12:40:57.75 ID:JUJHRim9 その可能性に思い至った美音は再び目を青広豪水へと向ける。 はたして、老人はまたしても自分の思い通りに事が進んだことに満足する愉悦の表情を浮かべていた。 「察したようだね、この雨は人為的なものだ。屋上の貯水庫から全方位に水を噴出させている」 「そんな……」 「驚くことはない、当然のことだろう? 予め情報を得ていたならば。 さて、どうする? この水の壁をそんな有様で無事に乗り越える手段はあるのかね?」 あるはずがない。この水量の中に身を置けばものの数秒で生まれたままの姿を晒す痴女の出来上がりだ。 勿論、仮面やリボンも完全に溶け落ちる以上、素顔が露わになることも避けられず しかもバルーンでの脱出だと両手が塞がるため、逃走中は裸体も素顔も一切隠すことはできない。 (……駄目、窓からの脱出は……できない) 青褪めた顔で、唯一の希望と思われた脱出路の消滅を自覚するアクアメロディ。 もはや手立てはなかった。残る手段と言えば前か後ろの敵中を強行突破するくらいだが 衣装が半壊し、全裸一歩手前という恥ずかしい格好のまま普段通りの動きができるとは思えない。 相手は多数、しかも素人ではない以上、動作に鈍さが出るのは致命的な要素だ。 「グヘヘ、もうすぐあの巨乳ちゃんを思う存分に揉めるぜ」 「オレはあのムチムチの尻に顔をうずめてえな! きっと最高の弾力に違えねえ」 「オイオイ、何を差し置いても大事なのはアソコの具合だろうが」 一方、気分を沈ませる怪盗少女へ熱気を帯びた視線とヤジを飛ばすのは黒服たちだった。 ある者は両の細腕ではまるで隠しきれていない、たわわに実ったバストを凝視し。 またある者はぷりんっと斜め下に突き出されている瑞々しさに溢れたヒップを舐め回すように見て。 そして、リーダー格の軽薄男は堅固な両膝ガードの奥に潜む乙女の聖域を想像する。 それぞれがアクアメロディの肢体を思うがままに蹂躙する近い未来を妄想し、涎を垂らしていた。 (いやっ……!) あまりにも直接的でわかりやすい男の欲望をぶつけられた美音はリアルに身の危険を感じてしまう。 水に濡れた身体が恐怖に震えるが、獲物少女のそんな反応は男たちに一層の興奮を与える。 渦巻く熱気の中、一人冷静さを保つ屋敷の主が彼らをたしなめるように口を開いた。 「こらこら、まだ確保が終わっているわけでもないのに油断をするものじゃないぞ」 「も、申し訳ございません! しかし、もうどう考えても……」 「それくらいはわかっておる、勿論彼女もな。だが見てみよ、あの目を。 あれは、それでもあきらめなければ万分の一のチャンスでも掴めると信じている目だ。 流石はシティに名を馳せている怪盗よ。こちらとしても狩り甲斐があるというものだ」 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/398
399: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2018/01/04(木) 12:47:23.40 ID:JUJHRim9 未だ活路を探し求める怪盗少女を褒めたたえつつも「だが」と老人は付け加える。 「如何な怪盗アクアメロディとて、ここに至っては心が折れる寸前ではあるようだ。 その証拠に、身体の怯えが隠せておらんし、瞳の奥も不安に揺れている。 本心では裸を見られる恥辱で泣き叫びたいのだろうに、まったく健気なことだ」 「―――ち、違うッ!」 豪水の見透かしたような言葉に、美音は咄嗟に反論する。 しかし、その切羽詰まった声音は指摘を肯定しているも同然だった。 勿論、下衆な性根を持つ黒服たちがそれを見逃すはずがない。 「いいんだぜ、泣いてイヤンイヤン叫んでもよ!」 「どうせ俺らだけしか見てないんだし、第一そっちのほうが興奮するしな!」 「まあ身体だけは立派に育っている美少女怪盗といえども所詮は小娘だ、仕方ねえよ!」 煽るような言葉の暴力に悔し涙が零れそうになるが、それを懸命に堪える。 ここまで裸に近くなってしまっては、初心な少女には「見るなら見ろ!」と開き直ることもできない。 迂闊な身動きができない今、相手の望む反応をしないことだけが唯一の抵抗だった。 (青広豪水、どこまでも私を嬲るつもりなのね……!) 暴力は極力禁止という言は本心のものだろう。だが、それが甘さとイコールなわけではない。 彼はただ、肉体を傷つけることで獲物少女の美貌が損なわれることをよしとしていないだけ。 逆を言えば、今行われているような精神的な攻撃には一切の容赦がないということだ。 ゆえに狙いは明白。彼はアクアメロディの心も身体も屈服させ、完膚なき敗北を突き付けたい。 衆人環視の中で裸を暴き、素顔を晒させ、全ての希望を摘み取って絶望へと追い込みたいのである。 だから、こうして薄皮を一枚ずつ剥ぐような手間をかけ、怪盗アクアメロディという偽りの姿を 一人の少女である水無月美音へと強制的に戻すことで否定し、嘲ろうとしているのだ。 (も、もし、そうなってしまったら……) きっと自分は耐えられず、仮にこの場を凌げてももう立ち上がることはできなくなるだろう。 ただ女の子としての水無月美音の弱さは誰よりも自分が知っているのだから。 しかし、だからこそなんとしてでも敵の目論見を達成させるわけにはいかなかった。 だが、溶けていくコスチューム同様、一度崩壊を始めた心は容易に元に戻るはずもない。 そもそも、心が持ちこたえたところで、正体がバレてしまえば結果は同じ。 そして、確実に迫りくる敗北の足音を振り払えないまま、遂に終幕へのカウントダウンが始まる。 溶解の進んでいた仮面の下から、いよいよ素顔が見え始めてきてしまったのだ。 (ああ……ッ! もう、ダメなの……?) http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/399
400: AM [sage] 2018/01/04(木) 12:49:54.88 ID:JUJHRim9 例によって規制の都合上、あとの四レスは二十四時間後以降に投下します http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/400
401: 名無しさん@ピンキー [sage] 2018/01/04(木) 12:59:41.32 ID:xuz7Tn8q お疲れ様です! やはり下衆みたいな男達から直接的な欲望をぶつけられ それでも抵抗出来ず男の望む姿を晒し続けるしかなく、悔しさと羞恥と怯えに染まるアクアメロディには興奮します! 明日を楽しみに待っています! http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/401
402: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2018/01/05(金) 15:28:42.28 ID:E2d/AQV2 完全に追い詰められた怪盗少女は絶望に目を伏せる。 こうなってしまっては、もはやできることと言えば矜持を見せるための特攻くらいだろうか。 けれども、勝算のない無謀は見苦しい悪あがきでしかない。 ならばいっそのこと、ここで全てを曝け出して楽になってしまうのが――― (―――ッ!! そんなこと、できるわけがない!) 絶望が全身に回る寸前、少女を現実へと引き戻したのは亡き両親への想いと使命感だった。 ここで自分が倒れたら、誰がエレメントジュエルの脅威から人々を守るのか。 現所有者であるアイズは明らかに悪性の人間。少なくとも彼をどうにかするまでは終われない。 確かに現状は一見すれば絶体絶命の危機といえる。 だが、どんな危機も諦めずに乗り越えるのが怪盗アクアメロディという存在だ。 そして、未だその仮初の姿は、自分の変身は解けてはいない。 (考えるのよ、何か、何か手があるはず……!) タイムリミットはすぐそこだが、ギリギリまで足掻く。 それで駄目だったら、なんてもう考えない。 「―――思うに、君がここからとりえる選択肢は四つほどある」 その時、声をあげたのはアクアメロディの生気の復活を察知した青広豪水だった。 何のつもりかと視線を集める周囲にかまわず、彼は人差し指を立てて言葉を続ける。 「一つ目はこのまま時間切れをとなり、大人しく我々に捕まることだ。 これが一番双方にとって最も楽であるし、個人的にはこれを選んでほしい。 何、部下たちは皆女性の扱いに慣れている。最初は恥ずかしいし、痛いこともあるかもしれないが すぐに初心な生娘である君を淫乱な娼婦に変身させてくれるだろう」 二本目の中指が立てられる。 「二つ目は我々の包囲を強引に突破する。選択肢の中では一応最も逃亡成功の可能性が高くはあるな。 ただし……その裸同然の恥ずかしい格好で暴れることができるなら、だが」 「俺たちとしては目の保養になるし、大歓迎だけどな!」 黒服たちが囃し立てる中、三本目の薬指が立てられる。 「三つ目はその窓から飛んで逃げる。だがこれは先の説明通り成功率が低い。 第一、水の壁の突破が必須である以上全裸になることは避けられないのは確実だ。 奇跡的にこちらの追撃を振り切れたとしても、敷地の外には大勢のマスコミが待機している。 アクアメロディの全裸に加えて謎に包まれていた素顔。大スクープを提供するかね?」 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/402
403: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2018/01/05(金) 15:31:57.93 ID:E2d/AQV2 マスコミという単語に美音が撮間のことを反射的に思い浮かべる中、最後となる小指が立てられた。 「四つ目は上ではなく下。窓から地面へ飛び下りるという逃走経路だな。 だが、ここで君の為に明言しておくが、地面には多数の罠が仕掛けてある。 先程述べた通り、この急場で悠長に発見と解除をしている暇はないだろうね……」 老人の語る選択肢は、言われるまでもなく美音の考えの中にもあった。 どれもが事実上敗北の道へと繋がっていることも、そしてそれ以外の選択肢がないことも。 しかしそれをわざわざ青広豪水が口にしたのは、自分に現実を突きつけるためだ。 どうあがこうともお前に逃げ場はない、こちらの手のひらの上の存在でしかないのだと。 それでも、今の怪盗少女には一縷の望みに賭けるくらいしか打つ手はなく。 (読まれている……それでも、やっぱり強行突破しか……ッ!?) 改めて四つの選択肢を見直した瞬間、アクアメロディの脳裏に閃きという名の電流が走った。 続け様に浮かぶのは、アイズから得た見取り図の情報。 (確か、あの見取り図通りなら現在位置は……!) 高速で巡る思考。そして次の刹那、美音の中には五つ目の選択肢が生まれていた。 恐らく成功率は高くないが、今まで提示されていた選択肢よりは遥かにマシ。 問題があるとすれば、アイズを信じることができるかどうか。この一点だった。 (……結局、彼は嘘をついていなかった。なら) 腹は決まった。しかしそれを敵に悟られるわけにはいかない。 思いついた手はひとつでもミスがあったら、少しでも疑念を抱かれれば終わりという代物。 顔色からそれを読まれたくない怪盗少女は前髪で目元を隠すようにして顔を俯ける。 仮面が溶けかけているがゆえに、その行動は自然なものとして相手には映るはず。 はたしてその目論見は当たり、用心深さを誇っていた屋敷の主は遂に騙される側となった。 「クハハッ、ガックリしたかね? それとも、そこまでして素顔を見られたくないのかな? 見苦しいとは言うまい。ますます後の楽しみが大きくなったというものだよ」 「アクアメロディの素顔か。美人系か、可愛い系か、どっちだと思う?」 「オイオイ、ブスだったらどうすんだよ? まあ、見た限りそれはないだろうけど」 「最悪の場合でも頭に袋被せればいいだろ、スケベボディなのは間違いないんだし」 雇い主に追従し、黒服たちは各々が思うアクアメロディの正体を語り合う。 もはや彼らはここからの逆転はありえないと高を括っていた。 そしてそれは本来ならば間違いではなかった。そう、相手が彼女以外ではなかったのならば…… http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/403
404: 怪盗アクアメロディ 〜インビシブル・ストーカー〜 [sage] 2018/01/05(金) 15:36:10.18 ID:E2d/AQV2 ボゥンッ!! 男たちの前に全てが晒されようとしていた美少女怪盗の姿が多量の煙に覆われたのは次の瞬間だった。 「な、なんだぁっ!?」 「アクアメロディの仕業か!? クソ、奴の姿が見えねえ!」 「オイ、マズイぞ! この煙に紛れて逃げられるんじゃ……」 「―――馬鹿どもが、静まらんか!!」 油断の隙を突かれた不意の出来事に慌てる黒服たちに一喝が響き渡る。 思わずビクッと硬直する部下たちに向け、怒声をあげた張本人である老人は溜息をついた。 「見たまえ、煙幕はこちらまで届いておらん。ならば隊列さえ崩さなければ問題はない」 「し、しかし窓から逃げられてしまうのでは?」 「先の説明を聞いていなかったのか? 上下のいずれを逃走経路に選んでも詰みだ。 彼女の狙いは今のように混乱を起こし、前後の包囲網のどちらかを強行突破することなのだよ」 「な、成程! おい、向こう側の奴らも聞いたな!? 迂闊に動くんじゃねえぞ!」 「それでいい。何、少し経てば視界は晴れる。その頃にはアクアメロディも全裸だよ」 部下たちを落ち着かせた屋敷の主は穴を未然に塞げたことに安堵しつつ、口元を釣り上げる。 煙玉で視界を封じてくるというのは自分にとっては十分に想定内だった。 確率自体は極低であろうとも、四つの選択肢の中では強行突破が最も成功の可能性が高いのは事実。 ならば、少しでも成功率を上げるためにアクアメロディが手を打ってくるのは必然なわけで。 (いいぞ……足掻きが多ければ多いほど、その後の絶望は濃くなるというものだ) 今頃煙幕の中で怪盗少女は最後の策が破られたことにショックを受けていることだろう。 先程取り戻しかけていた生気を失い、呆然と立ち竦んでいる姿が目に浮かぶようだ。 (捕まえた後は、まずは「風呂」に入れてあげるとしよう……) ここで言う風呂とは湯を張った一般的なもののことではない。 屋敷内の隠し部屋に存在する、とある生物が大量に蠢いている水槽のことを指している。 その生物とは、今の青広豪水を築き上げる礎となった魚―――すなわち、鰻。 鰻が密集した水槽の中に裸の女を投げ入れる。 すると、その女は身体中をぬめった感触の鰻に這い回られることになるのだ。 当然女のほうも恥ずかしさと嫌悪感から抵抗を見せるが結局は多勢に無勢。 最終的にはせめてとばかりに局部を守ろうとするが、狭いところを好むのが鰻の性質である。 僅かな隙間に潜り込もうとする彼らの猛攻に負け、敏感な場所を刺激されて遂には悶え狂ってしまう。 その過程を見物するのが老人にとっての一番の楽しみであった。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319468991/404
上
下
前
次
1-
新
書
関
写
板
覧
索
設
栞
歴
あと 561 レスあります
スレ情報
赤レス抽出
画像レス抽出
歴の未読スレ
AAサムネイル
Google検索
Wikipedia
ぬこの手
ぬこTOP
2.001s*