[過去ログ] ベアルファレス・エロパロスレ Part3 (712レス)
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19: 2011/03/17(木)02:46 ID:1oFNoUPO(4/11) AAS
 ――窓から差し込む光りと、寝苦しさからフィリアが目を覚ました。
 目を軽く擦り部屋を見渡すが、部屋に居るのは自分だけだと分る。どうやらあの後すぐに眠ってしまったらしい……。
 フィリアは椅子の上に座らされ、シーツを被せられ寝かされた様だ……道理で寝苦しい訳だとフィリアが思っていると、部屋のドアが開かれる。
「――あら、起きてたの? おはよう、フィリア。もうお昼よ」
 ドアの向こうから現れたのはこの部屋の主であるイヴだった。彼女は何食わぬ顔でフィリアに語りかける。
 よく見るとその手には彼女の好きなお酒と、少し大きめの袋から食み出すラコーヌパンが見え袋の方をフィリアに渡すと、イヴはグラスを手に取りベッドに腰を下ろした。
 どうやらこれはフィリアのご飯らしい。袋の中にはラコーヌパンとチーズが二つほど入っていた。
「一つは私の。お肉が食べたかったら酒場に行って頂戴、――コレには合わないのよ」
 袋の中身を確認していると、イヴがフィリアに言葉を掛け、酒を注いだグラスを揺らす。イヴは既に昼食を取っている様子で、一人ベッドの上で酒を楽しんでいる。
 その様を見てフィリアは、袋の中にあるチーズを勢いよくイヴに向かい投げつけるがどこから取り出したのか分らないフォークでキャッチし、食べ始める。
 それを見て「食べてやればよかった」と内心悔しがるフィリアだったがその思いも食欲が打ち消し、フィリアは机の上にある水筒を手に取り喉を潤すと少し遅めの昼食を取ることにした――
 時刻は午後の二時を過ぎたあたり、二人はベッドの上に腰掛け他愛もない会話を楽しみそして、昨夜の事を話していた――
「――そう言えば、今更なんだけどいいかしら?」
「なに? 改まっちゃって」
 話が弾む中、イヴは改まった様に話を切る。しかしその表情はどこか可笑しげにフィリアの事を見ている様にも見え軽く頬を緩ませるイヴに、フィリアが問い返した。
「昨日のアレ……隣りに丸聞えだったんじゃないかしら?」
「……ーーー〜っ!!!!」
「あなた、もの凄い声出してたものね。フィリア?」
 問い返してきたフィリアに、クスリと笑う様にイヴがその言葉を出すと次の瞬間、フィリアの表情は凍りつき言葉を失った。
 そんなフィリアを余所に、イヴは一人楽しげに続けて言葉を投げ掛ける。先程までは冗談を交えながら話していた昨夜の話も、言われてみればその通りだ。
 夜だったこともあり、隣り所か宿舎の全室に響いていたかも知れない――遺跡に潜っている者も何人かは居た筈、宿舎の人間全員に知れ渡っているとは考え難いが……。
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