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スクランスレ@エロパロ板 20話目 (556レス)
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63: 27-3(おにぎりルート) [sage] 2010/02/16(火) 19:29:23 ID:qeMrBbKK 「大勢で押しかけちゃって迷惑じゃない?」 「ううん、そんなことないよ。あ……誰かまた」 コンコンと紳士的なノックがする。既に室内に詰め掛けている大勢を代表し、どうぞと八雲。 やってきたのはまだ若々しい面影の残る彼ら――播磨修治とその恋人天王寺美緒、更にその兄であり拳児のライバルである天王寺昇。 さすがに入りきらないと何人かが先に部屋を出た。 「八雲姉ちゃん。気が早いけど、おめでとう」 「おめでとうございます!」 「二人とも……ありがとう。嬉しいよ」 生花を渡される。見舞用なのだろう、匂いは弱くなっていた。 けれどお腹を圧迫しないように握って心を委ねば、軽い緊張にあった自分の背中が軽くなっていくのが分かる。 八雲は自分に憧れを寄せてくれた初々しい恋人達に感謝すると、二人の幸福が実を結ぶ日を思い願う。 それはそう遠い未来のことではないような気がした。 ……一方で。 「播磨、来てやったぞ」 「なんだオイその言い方」 「あぁ?」 「――いや。ありがとな、天王寺」 「……へっ」 拳を交えたかつての強敵達は、言葉少なくただ軽く拳骨を重ね、その意思を汲みあっていた。 「だいたい皆来たか? あとは……」 「ところがそうでもないみたいね」 コツ、コツ、コツ、と。先程の修治より紳士的で手馴れた足音が近づく。 聞く者にその状況を悟らせるようなリズム。高野はある見当をつけながら入り口を開いた。 「店長……?」 「久しぶりね八雲。これまたアナタの働く姿が見たいっていう、十年来の常連の皆さんからよ」 「え、これ……は、はい……機会が、ありましたら……」 その両手にダンボール一杯の謎の衣装を詰めたメルカド店長。 在りし日の懸命に記憶を掘り起こしながら、八雲は深く深く感謝した。 受験を機にバイトを辞めた人間のことを、まだ覚えてくれている人達がいることを。 俯き加減で人見知りのする自分が話すことに慣れたのは、客としての彼らが優しくしてくれたから。 「ありがとうございますと、お伝えください……」 美味しいお茶の淹れ方や人と接するときの糸口の見つけ方――大事な経験があの喫茶店にはあった。 「なあ……外になんかでかいバスみたいなのが……誰だ?」 「バスですか? あぁ、なるほど」 美琴の疑問にサラだけがピンと来た様に頷く。 彼女以外は――拳児や八雲さえも心当たりはない。 静かな、けれど落ち着きのない気配が多く重なり合って、壁を通して複数名の声がする。――コンコン。 「失礼します。あ、あの。私達、その」 「!……あなたたち、もしかして……」 「あ…八雲姉ちゃん!」 団体の先頭に立つ男女は高校生くらいだろうか。 まだ顔がどこか子供らしさが抜けきっていない。 彼らは緊張した表情で室内を伺うも、疑問を浮かべた大人達の中に八雲やサラを見つけるや一転、安心したように肩の力を抜く。 そして若々しい英気に満ちた、かつての矢神高校の面々を思いださせる表情をとった。 しかし拳児や花井らほとんどの人間は覚えが無い。自然と八雲に視線が集まる。 「教会の皆……だよね? そんな、私のこと……」 「覚えててくれた! あのね、サラ姉ちゃんに聞いて、会いたくなって私達……」 「ほらやっぱり! 姉ちゃんが忘れるはずないってば」 彼らは八雲が高校時代によく一緒に遊んだ、サラの教会の子供達。その成長した姿であった。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1265606393/63
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