[過去ログ] 【卓球場】野村美月作品エロパロ2冊目【文学少女】 (700レス)
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293: 289 2010/07/19(月)00:22 ID:dsjZYbaw(1/4) AAS
サンプル代わりに、こんな感じで。

 放課後を告げるチャイムが鳴り、バタバタと教室が騒がしくなる。
 さて今日も部室に向かおうかな、と鞄を持ち上げたら、廊下の向こうに長いお下げが跳ねるのが見えた。
 やれやれ。待ちきれなかったのか。
「部活の時間よ! 心葉くん」と以前は教室に怒鳴り込むようにやってきて、拝み込むようにして文芸部に強制連行されたりしたのだが、最近は自分から足を運ぶようになったので、この状況は久しぶりである。
「どうしました? 先輩」
「あのね、心葉くん、ポストにお手紙が入っていたの」
 ポストというのは遠子先輩は校内に不法設置した『恋愛相談受け付けます』という鳥の巣箱をそう呼んでいるのである。
 サンタからの贈り物を喜ぶクリスマスの子供のようなにこやかな表情で手を引っ張り部室に連れ込もうとするのだ。
 情熱的ともいえる様子だが、残念なことにその対象はぼくではなく机に置かれた変哲も無い茶封筒にあったのである。
省14
294: 289 2010/07/19(月)00:23 ID:dsjZYbaw(2/4) AAS
 その隙に先輩は本を確保すると窓際にまで逃げ出した。
「異次元ファンタジー文庫はテキストデザイン社から刊行されている官能小説のシリーズよ。その名称が示すとおりファンタジーやSFを主題とし、イラストを強化したこのシリーズは、従来の官能小説の読者層と異なる若年層に向けて爆発的にヒットしたわ」
「詳しいですね」
「邪の道はヘビーよ」
「・・・・・」
「蛇の道は蛇よ」
「いいなおしたっ!?」
 検索したら思ったよりもヒットしたので、さすがの遠子先輩も使用するのが躊躇われたのであろう。
 ページを一枚、千切りとって口に入れる。
「……ん、コクがある。くどいほどに描写を重ねてコッテリした味付けになっているわね。擬音が多いのは噛まずに読める、柔らかな……というよりむしろ歯応えが無い感じ。例えるならジャンクフード。脂とスパイスたっぷりのスナック菓子の味だわ」
省8
295: 289 2010/07/19(月)00:23 ID:dsjZYbaw(3/4) AAS
「描写がくどすぎて舌に絡みつくようだわ……味も刺激的なだけで単調。一言でいえば、飽きてきた……」
 弱々しい口調で呟く。
「スパイシーな激辛チップにマヨネーズをかけて黒胡椒と粉チーズをトッピングしたような味だわ。濃厚にまとわりついて舌を刺激し、塊となってゆっくりと喉を通過するの。それが十ページ、二十ページならともかく、二百枚を越えて延々と続くなんて……」
 口元を押さえうつむく。
「なら、やめればいいじゃないですか」
「本を残すのなんてもったいないわ」
 それだけは毅然とした表情で宣言した。
「……う、気持ち悪い……」
 すぐに下を向いてえずく。顔色は蒼白に近い。
「ごめんなさい。心葉くん。今日の部活はここまでということで……」
省11
296: 289 2010/07/19(月)00:25 ID:dsjZYbaw(4/4) AAS
以上。

読んだ人の大半が想像する、「遠子先輩にエロ小説を読ませて、欲情した先輩とエロイ事に」
という展開のはずだったんだけど、こんなことになってしまったよ。

難しいなぁ。遠子先輩とエロイ事にならないよ。
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