[過去ログ] 【卓球場】野村美月作品エロパロ2冊目【文学少女】 (700レス)
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493: 2011/09/09(金)05:22 ID:LYfuo0I2(1/7) AAS
画廊2と設定がちぐはったので、お蔵入りにしていたSSを投下してみる。
心葉×遠子で和姦エロ薄め。いろいろご了承ください。
494: "文学少女"とイタズラ好きな完熟作家 2011/09/09(金)05:26 ID:LYfuo0I2(2/7) AAS
「ただいまぁ〜」

そんな声がしたので、振り返ってみると、リビングに一匹ウサギが立っていた。
……いやいや、まさか、そんなわけがない。
ふるふると頭を振ったあと、呆れたようにぼくは言った。

「……目、真っ赤ですよ。遠子先輩」
「え、嘘? きゃーほんと! ウサギさんみたい!」

ウサギのように目を真っ赤に充血させた遠子先輩は、鏡を見るなり悲鳴をあげた。
目をごしごしと擦って、パチパチと瞬きして、得意顔でこちらに向き直る。

「治った?」
「治ってないです。むしろそれ絶対に悪化しますから、やめてください」
省24
495: "文学少女"とイタズラ好きな完熟作家 2011/09/09(金)05:32 ID:LYfuo0I2(3/7) AAS
「とにかく! 本当に無理なんてしてないのよ。それに最近は少し楽にもなったわ。緋砂ちゃんが一つ上のステップに行って、わたしの手を離れてくれたから」
「それでも、負荷は減るどころか、増える一方じゃないですか。実際、もう徹夜二日続いてるのに説得力ないですよ。今日は休んだらどうですか?」
「ううん、だめ。今日は13時から快斗くんと打ち合わせなの。もうすぐ、新シリーズも控えてるし、ちゃんとサポートしてあげないと」
「ああ……例の彼、ですか」

――雀宮快斗。
遠子先輩が特に目をかけている高校生作家。

実は、薫風社のパーティのときに彼のことは一方的に見知っている。
丁度、会場のロビーについたとき、険悪な雰囲気の雀宮くんと早川さんが庭園に出ていくところで、ただならぬ雰囲気を感じたぼくは彼らをこっそりつけた。

そしたら雀宮くんが、遠子先輩と一生添い遂げる! とか恥ずかしいことを叫びだして。
あの日から、のどに魚の小骨が刺さったみたいに、小さなイガイガが心から消えなかった。
省27
496: "文学少女"とイタズラ好きな完熟作家 2011/09/09(金)05:33 ID:LYfuo0I2(4/7) AAS
「……心葉、くん? どうしたの?」

ぼくがよほど青ざめた顔をしていたのか、遠子先輩は慌てて身を起こした。

「具合、悪いの? もしかして、拾い食いして、お腹壊したとか?」
「……遠子先輩じゃあるまいし、そんなことしません」
「じゃあ、どうしたの?  すごく、悲しそうな、泣きそうな顔をしているわ」

喧嘩に負けた子供を慰める母のように、ぼくの頭を撫でる。
胸にどす黒い感情がたまっていく。
まどろっこしい。
こんな不安、肌を重ねあわせてしまえば、すぐに消せてしまうはずだ。
ぼくは、遠子先輩を押し倒して馬乗りになった。
省31
497: "文学少女"とイタズラ好きな完熟作家 2011/09/09(金)05:34 ID:LYfuo0I2(5/7) AAS
「遠子先輩、キス、好きですよね……」

別に責めたつもりはなかったのだが、彼女は恥ずかしそうにうつむいてしまった。

「……だって、心葉くんとキスするの、気持ちいいんだもの。不思議なの。何を食べても、飲んでも、味なんてしないはずなのに、心葉くんとのキスは美味しくてしょうがないの。わたし……おかしいのかしら?」

両手で赤らむ頬をおさえながら彼女は羞恥をこらえるように言った。

「普通、ですよ」
省24
498: "文学少女"とイタズラ好きな完熟作家 2011/09/09(金)05:36 ID:LYfuo0I2(6/7) AAS
「でもね」

遠子先輩は言葉を紡ぎながら、ぼくの頬に手を伸ばした。

「心葉くんは、わたしの作家である以上に、"恋人"だから」

まるで、現実で夢を見ているかのような瞳で。

「一番の幸せを、わたしに与えてくれる人だから」
省31
499: "文学少女"とイタズラ好きな完熟作家 2011/09/09(金)05:37 ID:LYfuo0I2(7/7) AAS
一筆書き終えたあと、ベッドの上ですやすや眠る遠子先輩に近づいた。
さらさらと流れる髪を小川の水をすくうように何度も梳いてみる。
ぼくは何となく、彼女の髪を三つに分けて、結び始めた。

少しずつ、少しずつ、彼女の姿が昔に戻ってゆく。
ぼくは、何でこんなことを、始めたのだろう。
過去を懐かしみたかったのか。
未来に思いを馳せたかったのか。
それとも、ただ単にイタズラしたかっただけなのか。

ぼくは途中で三つ編を結ぶのを止めた。
片側だけの三つ編は、乱雑な思索を顕現させたかのように乱れてひどいことになっている。
省29
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