[過去ログ] 【卓球場】野村美月作品エロパロ2冊目【文学少女】 (700レス)
1-

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索 歴削→次スレ 栞削→次スレ 過去ログメニュー
636: 2013/07/05(金) NY:AN:NY.AN ID:eoRUic0l(12/13) AAS
雨露に濡れていた紫陽花が陽の光を浴び、反射している姿は昨日見た、しとしと降る雨
の中で咲いていた紫陽花とはまた違った印象を持たせていた。
 ヒカルがそれを愛おしそうに眺めながら、紫陽花について話し始めた。
「ねぇ、是光。昨日、紫陽花にまつわる歌が万葉集に2首あるといったよね。その一つが
昨日言った、
あぢさゐの 八重咲く如く やつ代にを いませわが背子 見つつ思わぬ
この歌はね『あじさいが幾重にも群がって咲くように変わりなく、いつまでも健やかでい
てください。私は、この花を見るたびにあなたのことを思い出しましょう。』って意味なん
だよ。是光、今の君の気持ちにピッタリなんじゃないかな。」
 ヒカルの言葉を聞いて是光は、
(そうか、俺はただ夕雨に元気でいて欲しいんだ。あいつがもう元気で自分の力で、前へ
進むことを祈ってるんだ)是光はまたしっかりこの紫陽花を見て思った。
かつて、ヒカルは夕雨を夕顔のような花だと言った。夕雨は、自分はそんな花から太陽
に向かって花びらを広げる花になるといった。
昨日、公園で見た曇天や雨、梅雨の季節に咲く紫陽花は、暗くなった頃に月の日明かり
を浴びて咲く夕顔に通ずるものを感じたけれど、雨露が陽の光でキラキラと輝き、鮮やか
な紫や青や白の色で咲く紫陽花は印象をがらっと変えたように見えた。
ヒカル教えてくれた歌のように、夕雨が健やかでいられるように祈りつつ、紫陽花を見
るたびに彼女を想おう。
ヒカルはにこやかに是光を見てる。是光は雲の隙間から出てきた太陽を見上げて言った。
「すっかり、晴れたな」
1-
あと 64 レスあります
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル

ぬこの手 ぬこTOP 0.005s