[過去ログ]
とある魔術の禁書目録 8フラグ目 (1001レス)
とある魔術の禁書目録 8フラグ目 http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1203107365/
上
下
前
次
1-
新
通常表示
512バイト分割
レス栞
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索
歴削→次スレ
栞削→次スレ
過去ログメニュー
13: 白く歪んだ光、陽光にとける時 ―Meltdowner 2 [sage] 2008/02/17(日) 18:58:20 ID:4BInzzdp (承前) ――持ち上げたバッグの取っ手が、ギチリと手の平に食い込む。 意外な重さに驚きながら、浜面仕上は左手に下げたバッグに目を落とした。 (まだ、こんなに重いのか) 真っ先に浮かんだのは、そんな感想だった。 動悸を落ち着け、浅く呼気を吐く。 入れ替えに吸い込む空気は何故か、やけに辛く、乾いているように感じられた。 (間抜けな感想だぜ。”こんな風”になっちまったら、重いか軽いかなんて関係ねえのに) 質量の塊を抱えて歩き出し
、部屋を出る。 通路を折れて、階段へ。 下りはじめる時に、少しよろける。 危なげにたたらを踏んで、浜面は右手で手すりを掴んだ。 (っと! ……やっぱり、重い) もう一度、目線を落とす。 ナイロン製の布地の、奥に納められたモノ。 水分を飛ばし、粉末状に分解されてもなお、ソレは重かった。 まるで、ソレが元々は”何”であったのかを、最後まで無言で訴え続けているようだ。 胸の奥に、いがらっぽい感触が生まれてくる。 唾を飲み込もうとして、浜面はただ虚しく、喉を上下させた。 口の中は、完全に干上がっていた。 ビルを出たところで、
玄関前の植え込みの縁に腰掛けていた女と、目が合う。 気だるげに足をブラブラさせていた女は、一瞬、浜面と視線を合わせて、「よっ」と軽い調子で声をかけた。 明るいベ−ジュのハーフコートに、少し赤味の濃い茶髪。 自身も髪の色をイジッているくせに、浜面は内心では、髪を染めた女があまり好きではなかった。 なんとなく、スタイルやポリシーというより、単にノリが軽いだけのような気がして、魅力を感じる事が少なかったのだ。 しかし、この女については、ムカつくが認めないわけにはいかない。 身長は自分と同程度。女にしては長身な体には、長
い琥珀色の髪はよく似合った。 顔もまた、茶髪によく合う顔、とでも言うべきか。 大きく、くっきりと浮き出た目元に、熱帯の蝶のような、鮮烈に紅い唇。 我が強そうな、派手目の美人顔。 予想を裏切らず、性格も見た目の通りなのは、本人にも周囲にも、きっと不幸な事だったろう。 わざわざ立ち上がるような事もなく、缶ジュースに口を付けながら、女はぞんざいな言葉を吐いた。 「ごくろーさん。終わったんなら、次の仕事頼みたいんだけど」 腹立たしいその物言いにも、今は反発を覚える事はなかった。 「悪りぃ。まだ終わってねえんだ」 「は? 何
言ってんの? 終わってないんなら、フラフラとどこへ行こうとしてるのよ」 怪訝な表情を浮かべる女――麦野沈利の顔から目を逸らして、浜面はボソボソと続ける。 「だから、仕事の途中だよ」 「あんたの仕事なんて、スイッチ押して、その後の”残り”をリサイクルボックスに突っ込むだけでしょ。ホントに何言ってるわけ?」 立ち上がって、つかつかと麦野が近づいてくる。 が、浜面が手に提げたバッグに気が付くと、眉をひそめて問いかけてきた。 「浜面、なに、ソレ」 http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1203107365/13
上
下
前
次
1-
新
書
関
写
板
覧
索
設
栞
歴
あと 988 レスあります
スレ情報
赤レス抽出
画像レス抽出
歴の未読スレ
AAサムネイル
Google検索
Wikipedia
ぬこの手
ぬこTOP
0.234s*