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サムスピ総合エロ萌えSS 4 (538レス)
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陸捨肆
2007/01/07(日)23:51
ID:BgON7YU7(9/11)
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46: 陸捨肆 [sage] 2007/01/07(日) 23:51:48 ID:BgON7YU7 ――命?! シカンナカムイと対峙するコンルの背中を見つめていたリムルルが凍りついた。 「コンル……命なんて嘘でしょ?そんなの嘘!!」 「嘘なものか。コンルは我とは違う。人間の夢の中でしか真の姿を現せぬ程度の力しか 持たぬカムイが、アイヌモシリで実体を晒し、あまつさえ我の攻撃を受け続けるなど…… ふん、自殺に等しいわ」 「コンルやめてぇ!早く……早く元に戻ってよぉ!!」 「そうは……いきません、リムルル。はぁ、はぁっ……私は……誓ったのだから!」 激しく乱れた呼吸の合い間に、コンルが言葉を繋げる。 「あなたからは、誰にも何も奪わせないと……あなたが悲しみにくれることなく生き られる世界をと!」 「そんなの知らないよバカぁ!コンルが……コンルがいなきゃ……うああああ!」 リムルルはハハクルを抜き、足元の氷の足かせに振り下ろした。言葉にならない動物の ような声を上げながら、何度も割ろうと試みた。しかし、コンルの氷は冷たく硬かった。 傷一つつけられなかった。 リムルルの叫びも思いも、決して聞き入れないかのように。 「コンル……コンル!コンルぅ〜!」 リムルルはハハクルを落とし、その言葉しか知らない赤ん坊のようにコンルの名を呼び 続けた。 「リムルル、ごめん……ね」 コンルが弱弱しく言いながら振り返った。どんなに辛いか分からないこの状況でも、二重の 奥に収められた青い瞳は、痛いぐらいにリムルルを優しく見つめている。 「これは、約束なのです……あなたと、あなたの大好きだったお父様との」 「とうさまと?」 「そう。あなたを苦しめるものは、絶対に許さないと……あなたの幸せを、祈り続けると。 私のカムイとしての誇り、どうか遂げさせて」 柔和そうな太い眉毛を下げて、コンルは嬉しそうだった。片腕を失い、命を削りながら、 どうしてあんな顔が出来るのか、リムルルには想像もつかない。胸が苦しい。締め付けられる。 なのに、どうして。 あの青い眼が、どうしてこんなに安らぎを与えてくれるのだろう。 このままではコンルが――かけがえの無い家族が身を滅ぼそうというのに。 手の届かない、遠いところへ行ってしまうのに。 それなのに。 ――何?この感じ。ずっと……こうしてたい。そうやって、見つめててもらいたい。 人の姿をとったコンルの瞳から伝わってくる優しさは、悲しみよりもずっと強くリムルルを 包んで離さず、一夜にして全てを失ったあの悪夢の時よりもさらにさかのぼった、記憶に無い 時代を強く意識させた。 今を生きるリムルルが、確かに過ごしたはずだったその時代の事は、誰も教えてはくれな かった。父親でさえも。 それでも。 抜け落ちた過去――母親との時間――を埋めるかのように、その人は笑顔で自分を見つめて くれている。 http://mercury.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1163952361/46
命?! シカンナカムイと対するコンルの背中を見つめていたリムルルが凍りついた コンル命なんて嘘でしょ?そんなの嘘!! 嘘なものかコンルは我とは違う人間の夢の中でしか真の姿を現せぬ程度の力しか 持たぬカムイがアイヌモシリで実体を晒しあまつさえ我の攻撃を受け続けるなど ふん自殺に等しいわ コンルやめてぇ!早く早く元に戻ってよぉ!! そうはいきませんリムルルはぁはぁっ私は誓ったのだから! 激しく乱れた呼吸の合い間にコンルが言葉を繋げる あなたからは誰にも何も奪わせないとあなたが悲しみにくれることなく生き られる世界をと! そんなの知らないよバカぁ!コンルがコンルがいなきゃうああああ! リムルルはハハクルを抜き足元の氷の足かせに振り下ろした言葉にならない動物の ような声を上げながら何度も割ろうと試みたしかしコンルの氷は冷たく硬かった 傷一つつけられなかった リムルルの叫びも思いも決して聞き入れないかのように コンルコンル!コンルぅ! リムルルはハハクルを落としその言葉しか知らない赤ん坊のようにコンルの名を呼び 続けた リムルルごめんね コンルが弱弱しく言いながら振り返ったどんなに辛いか分からないこの状況でも二重の 奥に収められた青い瞳は痛いぐらいにリムルルを優しく見つめている これは約束なのですあなたとあなたの大好きだったお父様との とうさまと? そうあなたを苦しめるものは絶対に許さないとあなたの幸せを祈り続けると 私のカムイとしての誇りどうか遂げさせて 柔和そうな太い眉毛を下げてコンルは嬉しそうだった片腕を失い命を削りながら どうしてあんな顔が出来るのかリムルルには想像もつかない胸が苦しい締め付けられる なのにどうして あの青い眼がどうしてこんなに安らぎを与えてくれるのだろう このままではコンルがかけがえの無い家族が身を滅ぼそうというのに 手の届かない遠いところへ行ってしまうのに それなのに 何?この感じずっとこうしてたいそうやって見つめててもらいたい 人の姿をとったコンルの瞳から伝わってくる優しさは悲しみよりもずっと強くリムルルを 包んで離さず一夜にして全てを失ったあの悪夢の時よりもさらにさかのぼった記憶に無い 時代を強く意識させた 今を生きるリムルルが確かに過ごしたはずだったその時代の事は誰も教えてはくれな かった父親でさえも それでも 抜け落ちた過去母親との時間を埋めるかのようにその人は笑顔で自分を見つめて くれている
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