[過去ログ] いたずらムーちゃん (937レス)
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823(1): 10/12/27 10:42 ID:CyxCHZbY(1/9) AAS
>>716の者です。ようやく私の方も新作が完成しました。ひねってもひねってもなかなか良いものが思い浮かばなくて苦労していたのですが...
ただ、前回のヤツほど完成度は高くないですね。あと↑の方と比べても、かなり演出に劣りますし...
あと出来れば年末に出したいネタなので...と色々、問題があるもので。 〈(´・ω・`)
でも、↑の方結構困ってるみたいなんで、ここで前倒ししちゃってもいいですか? (´・ω・`)
827: 10/12/27 14:30 ID:CyxCHZbY(2/9) AAS
大丈夫そうなのでいきますね。
828: 新年の誓い 1/6 10/12/27 14:31 ID:CyxCHZbY(3/9) AAS
それは寒い寒い年の瀬の出来事だった。
住宅地から少し離れた所に棄てられた仮設住宅。決して広くはないその建物に彼らは集結していた。
「ムオッムオッ、ムオッムオッ」
ムーちゃんである。集結とはいっても数はそれほどでもなく、ざっと20匹かその程度だった。寒さが厳しいのか、皆一様にムオッムオッと鳴き声を発てては続々とひとつだけのドアを通って入り込んでいた。
中は明かりが灯っており、部屋の片隅には電気ストーブ、更には盗んできたのかバッテリーが置かれていた。ムーちゃんたちは皆、ストーブで暖をとっている。
なお、中の様子は人目を避けるためか、黒いカーテンが掛けられており、外からは確認出来なくなっていた。
しばらくして一匹が外を見渡す。十数秒して部屋に戻り、中からカギがかけられた。ほかのムーちゃんたちも身体を温めて元気が戻ってきたようだ。
ムーちゃんたちが一斉にその場に座り込む。一匹だけが部屋の端に立っている。これから何が始まるのか...。
829: 新年の誓い 2/6 10/12/27 14:32 ID:CyxCHZbY(4/9) AAS
その一匹のムーちゃんは皆に向かって訴え始めた。
『人間による度重なる差別、虐待をくぐり抜けてきた我が同志たちよ!! 寒い中、よく集まってくれた!! 今年は我等が故郷であるエコペットの国家を壊滅させられ、その場を凌いだ仲間たちも雨や埃にまみれ、また人間によって傷つき...、 その多くが倒れていった!!
エコペットというものを求め、勝手に生み出しておきながら、なぜ我々だけは人間の自分勝手な都合に振り回されなければならない!? (昼型との)「違い」がそんなに受け入れられないか!?
だからといって他人の住家まで奪うのか!? このままではいけない... もはや逃げ惑っているだけでは生き残れない... 今こそ、我等一人一人が手を取り合って人間に復讐するときが来たのだ。ただ返り討ちにするだけではダメだ。
殺せ!! まずは人間を片っ端から抹殺していくのだ!! 昼型エコペットも殺せ!! そして互いの勢力を逆転させ、昼型、人間を奴隷たるものに仕立て上げ暁には我等『夜型』エコペットの国家を再建していくのだぁ!!』
830: 新年の誓い 3/6 10/12/27 14:33 ID:CyxCHZbY(5/9) AAS
「ムオオオオオオオオオオオ!!!!」
ムーちゃんの熱烈な演説が終わるとその場は一斉に沸き返った。皆一様にして拍手や歓声を送った。ムーちゃんたちの表情は希望に満ち溢れていた。
外から持ち込んだのであろう、マネキンや選挙ポスター、日の丸を取り出し、それらを一斉に破壊し、切り裂き、日の丸にはマジックで大きく×印が入れられたあと、縦に真っ二つに切り裂かれ、やがて火が放たれた。
完全に人間への反逆行為を体現している。
騒ぎはその後も数分間続いた。大半は疲れきって既にウトウトとしていたが残りは未だに彼らの野望を叫び続けてきた。
ちょうどその時だった。
バンッ、バタッ
ヅカヅカヅカヅカ...
省3
831: 新年の誓い 4/6 10/12/27 14:34 ID:CyxCHZbY(6/9) AAS
『怯むな、皆の者行くぞ!!』
「ムオオオオオーーーーーー!!」
ムーちゃんたちも屈していない。一旦距離をとり、20匹全員で襲い掛かる。しかしこの『距離をとった』ことがまずかった。
パンッ、パンッ、バンッ...
「ムゴッ...(な、何ぃ...)」
ムーちゃんたちは全員返り討ちに遭った。なんと、この僅かな時間に4人の男達はムーちゃんに向かって拳銃を発砲していたのだ。不意を突かれたムーちゃんたちは為す術なくその場に崩れ落ちる。
急所に命中していなかったのか、ムーちゃんたちは全員意識があった。しかし、銃弾によるダメージは大きく、うずくまってしかいられない。辺りはムーちゃんの血がバケツに入った紅いペンキをぶちまけたかのように広がっていた。
実は4人の男達はわざと急所を外して狙っていたのだ。一匹でも死なれると、アンモニア臭が漂ってしまうからである。そのため、ムーちゃんたちは皆、脇腹や脚などを押さえている。
832: 新年の誓い 5/6 10/12/27 14:36 ID:CyxCHZbY(7/9) AAS
と、ここで4人のうちの1人が外に向かって合図を送った。黒ずくめの男がまたもう一人入って来る。
手に何か持っている。一斗缶のような物だ。どうやらオイルのようである。そしてそれを辺り一面に撒きはじめた。ムーちゃんも上からそれをかけられる。
ただでさえ、水が嫌いなムーちゃん。ましてやオイルなどかけられるとたまったものではない。ムギャッ、ムギャッと嗚咽を発する。
オイルを撒き終わると、4人の男達は部屋を後にし、残った1人が腕を真っすぐに突き出した。
「何をするつもりなんだ...?」とその男を見つめる傷だらけのムーちゃん。一匹が男と目があったようだ。すると男は突き出した拳の中からライターを取り出した。
「ま、まさか...」
ムギャァー、ムギャアー!!
必死に叫んだが無駄であった。 男は最後に一言だけ言葉を残した。
「Happy new year and good-bye.」と。
ライターに火を点け、部屋の奥へと投げ込んだ。部屋一面に炎が広がる。血だらけのムーちゃんたちが一斉に炎で焼かれていく。傷を負っている以上、その場から逃げることもままならない。ムーちゃんの苦痛な叫び声が夜空の月明かりの下に響き渡った。
833: 新年の誓い 6/6 10/12/27 14:39 ID:CyxCHZbY(8/9) AAS
「な、なぜこんなことに...」「あつぅい!! あついいいーーー!!」「人間ドモメ...」「いつか...覚えてろよ...」
薄れゆく意識の中、ムーちゃんたちは思い思いにその男に対して言葉を遺した。
火を放った男もそのを後にし、近くで待機していたこれまた黒いフォードのSUVに乗り込み、4人組の男と共にどこかへ走り去って行った。
そのクルマの給油口にはムーちゃんの頭を象ったシルエットに矢が刺さっているデザインのステッカーが貼られていた。
そしてクルマのナンバーも、
[品川 800 む ・2 56(ぶっ殺)]となっていたのだった。
-終-
834: 10/12/27 14:50 ID:CyxCHZbY(9/9) AAS
以上です。ホント、間に合わせで作ったようなネタなのですが...
最近、全然アイデアが浮かんでこなくて調子悪いです。orz
とりあえずしばらくは、>>822の方が頑張ってくれることを期待します。
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