[過去ログ] わいわい鬼滅スレ [無断転載禁止]©bbspink.com (1002レス)
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879: 映画パロ ◆0cJVL6cRBQ 2021/09/01(水)05:59 ID:??? AAS
「へ?」
「だって君、ずっと働きっぱなしだし、なんか切っ掛けがないと自分から休み取りそうもないしな」
「・・・・・・俺は社長なのに?」
戸惑う素振りを見せる伯治に杏寿郎が笑いながら、「社長だって休息は必要だろう」と言えば。
「ならそうしましょう」
伯治は思いがけずあっさりと杏寿郎の提案を了承した。
「へ?」
「携帯電話とパソコンがあれば1日くらい行かなくても平気ですし。・・・それによく考えたら、俺は社長になってから休みらしい休みを取ったことがないんです」
まさか仕事人間の伯治からそんな返答が返ってくるとは思わず間の抜けた声をあげる杏寿郎に、伯治はその男前の顔に艶っぽい笑みを乗せながら熱情を孕んだ双眸で杏寿郎を見遣ってきた。
「それに、あなたと一緒にいたいですし」
省7
880: 映画パロ ◆0cJVL6cRBQ 2021/09/01(水)06:22 ID:??? AAS
早速とばかりに会社に休みの連絡を入れた伯治に尋ねられ、杏寿郎は顎先に手をあてながら少々考え込んだ。
いい部屋に泊まり、美味しいものを食べ、分相応とは程遠い至れり尽くせりな生活を送っている身としては、分相応な生活がやけに恋しくなったりするもので。
「なら、今日は屋台で昼飯はどうだ?」
「屋台?」
いつものようにきっちりとしたスーツに着替えながら不思議そうに首を傾げる伯治に近付くと、
杏寿郎は「そう、屋台!」とネクタイを締めようとしている伯治の腕に手をかけた。
「だから今日は、堅苦しい格好はなしだ!」
そう言って伯治のシャツの襟元からするりとネクタイを抜き取った。
「ウエストパークに毎日昼頃になると屋台が出て、その中にアジア料理の店があるのだが、そこのグリーンカレーとタンドリーチキンがすごく絶品なんだ!」
杏寿郎の台詞に伯治は「なら、そうしましょう」と優しく微笑みながら頷いて、羽織っていたスーツの上着を脱いだ。
省6
881: 映画パロ ◆0cJVL6cRBQ 2021/09/01(水)06:29 ID:??? AAS
ラフな格好の伯治の姿に驚いた表情を浮かべるホテルマンに2人で顔を見合わせ笑い、相変わらず穏やかな微笑を浮かべる産屋敷に「いってらっしゃいませ」と見送られ、杏寿郎と伯治はホテルを後にした。
バスと電車を使って公園まで行き、杏寿郎お勧めのカレーとチキンを購入し、公園のベンチでランチタイム。
美味そうに食べる伯治の姿に思わず杏寿郎の顔も綻び、食べ慣れたカレーも、いつも以上に美味しく感じられた。
「これってデートですよね?」
ランチの後、止め処ない会話を交わしながら公園脇の遊歩道を並んで歩いていると、ふと思い立ったように伯治がそんなことを言ってきて。
「・・・かもな」
笑みを絶やさない伯治に小さく笑みを浮かべながらそう返せば、伯治はますます笑みを深めてごく自然に杏寿郎の手をぎゅっと握ってきた。
「伯治ッ!」
平日の昼間とはいえ、全く人影がないとはいえない遊歩道で突然手を繋いできた伯治に咎めるような声をあげると、伯治は「あの信号まででいいですから」と、ほんの十数メートル先にある信号をもう片方の手で指差した。
「・・・・・特別サービスだぞ」
省4
882: 映画パロ ◆0cJVL6cRBQ 2021/09/01(水)06:46 ID:??? AAS
杏寿郎がメニューを広げている間、伯治は手帳を開きながら携帯電話でおそらく会社の人間と小難しい話をしていて、
その会話になんとなしに耳を傾けていた杏寿郎は、
伯治が通話を終えるや否や「なぁ」と身を乗り出して話しかけた。
「明日の夜って空いているのか?」
「えぇ、まぁ」
杏寿郎の問いに頷きながら伯治はぱたりと手帳を閉じる。
「明日の朝の会議で片がつく筈なので、明日の夜は完全にフリーですよ」
「じゃあ、俺先約だ!」
軽く右手を挙げて杏寿郎が言えば、
少し驚いたような表情を晒した後伯治は「いいですよ」と優しげに目を細めた。
省20
883: 映画パロ ◆0cJVL6cRBQ 2021/09/01(水)07:01 ID:??? AAS
「あははっ」
「笑ってられるのも今のうちだけですよ」
「・・・はは」
じっと大きな目で意味深に杏寿郎を射抜いてくる狛治に、思わず乾いた笑いが零れた。
ホテルに帰り着き部屋の扉を開けるなり、狛治は決して軽くはないだろう杏寿郎の身体をひょいと荷物のように肩に担ぐと、一目散にベッドルームへと向かった。
「なんだ!1人で歩けるっ!」
「そんな台詞は、電柱にぶつからず歩けるようになってから言ってください」
頭を地面に向けたまま目の前の伯治のコートのベルトを引っ張りながら杏寿郎が不平の声をあげれば、狛治はどこか苦々しい口調で言い放った。
「しょうがないだろうっ!俺は弱いって言ったのに、君が酒飲ませたんじゃないかっ!」
「反省してます。折角夜は長いのに、俺の迂闊さのせいで今夜は寂しい夜になりそうです」
省8
884: 映画パロ ◆0cJVL6cRBQ 2021/09/01(水)07:11 ID:??? AAS
「・・・・・・ふぅ」
ひと息吐いて再びベッドルームに戻ると、キングサイズのベッドの上では、杏寿郎が出ていった時と同じ体勢で狛治が眠っていた。
ベッドの端にゆっくりと腰を下ろすと、ギシッと小さくスプリングが鳴る。
「・・・・・・・・・・・」
そんな音にも気を留めず、杏寿郎はじっと狛治に視線を注いだ。
眠る狛治の顔は、起きている時よりもほんの少しだけ幼さが増す。
くっきりした目鼻立ちは、淡いオレンジのライトに照らされてより陰影を増していて、まるで美術のデッサンに使う彫像のようだった。
そして少し薄めの唇は僅かに開かれ、そこから微かな寝息が漏れている。
杏寿郎は人差し指を自らの唇に押し当て、その指先を狛治の顔へと伸ばす。だが、小さく息が零れる狛治の唇に指先があと少しで触れそうになった時、杏寿郎は無意識の内に狛治に触れようとしていたその指先を握りこんでいた。
そのままじっと狛治の寝顔を見つめていた杏寿郎は、徐にゆっくりと両手を持ち上げ狛治の頬をそっと包むと、
省7
885: 映画パロ ◆0cJVL6cRBQ 2021/09/01(水)07:31 ID:??? AAS
視線が絡んでも、杏寿郎も、そして狛治も何の言葉も発さなかった。
その代わり、狛治は杏寿郎の手の上に自分の掌をそっと重ね、ゆるりと優しく撫でてきた。
その光景を目の端に映しながら、杏寿郎はもう一度狛治の唇にキスをした。首を傾げ角度をかえながら、ゆっくりと優しく何度も何度も唇を合わせる。
お互いの唇が熱を持ち始めた頃、
杏寿郎が微かな音と共に唇を離せば、狛治は杏寿郎の手に重ねていた自らの手を杏寿郎の頬と首筋に這わせて、
首を傾げながら杏寿郎の唇を覆い隠すようにキスをしてきた。
「ん・・・っ」
それは呼吸を奪い尽くすように激しく、獲物を喰らわんとする獣のように獰猛で、熱情を焦がすように情熱的だった。
「は、・・・ぅんっ、・・・はぁ」
息を吐く暇もなく互いの唇が合わさる隙間から、特有の水音と杏寿郎の苦しげな息遣いが漏れる。
省5
886(1): 2021/09/01(水)07:49 ID:??? AAS
支援
887(1): 映画パロ ◆0cJVL6cRBQ 2021/09/01(水)07:52 ID:??? AAS
「んっ・・・、は・・・、はくじ・・・っ」
唇から顎先に、そして首筋から鎖骨に、噛み付くように激しい狛治の口付けが間断なく降ってくる。
狛治の掌が身体の形を確かめるように優しく時に性急に杏寿郎の肌の上を這う。
触れられる場所から、じりじりと身体の内側から燃えつくされるように熱が広がっていく。
数え切れないほどキスを交わし、境界線なんてないように互いの身体を重ね合わせれば、心も身体もひとつに溶け合っていくようで。
それはとても怖いことのようにも、そして幸せなことのようにも思えた。
愛の言葉などなくても、熱い吐息や重なる肌から、自分が求められているのは愛されているからなのだと、そう確信できる。
「あ・・・っ、ん、―――ぅあっ、はぁ・・・、あぁっ・・・」
省6
888: 雑談婆 ◆0cJVL6cRBQ 2021/09/01(水)07:53 ID:??? AAS
>>886
ありがとうございます
889: 2021/09/01(水)07:54 ID:??? AAS
支援 って自分語大好きだな
890: 2021/09/01(水)07:55 ID:??? AAS
■■■水推しの有名荒らしが何ヶ月も頑なに炎推しを装いノーマナー行為や、超長文を落とし自演感想を書いて炎推しをsageる工作荒らしをしています
■■■■■■■■■■■■
891: 2021/09/01(水)07:55 ID:??? AAS
お疲れ様でした
二人の距離がぐんぐん密になるのが素敵です 続き待機
狛治幸せになれるといいな
892: 2021/09/01(水)07:57 ID:??? AAS
愉快犯じゃなくて恨みだから一生やってるなこりゃ
893: 2021/09/01(水)09:42 ID:??? AAS
あれ見るとこいつを連想して嫌いになってきた
ヘイト溜めごくろうさん
894(2): 2021/09/01(水)10:23 ID:??? AAS
公式の目にも悪さ止まってると思うよ自爆するから放っておきゃいい
895: 894 2021/09/01(水)10:29 ID:??? AAS
894は893宛てです
今までの流れに異論もなし
896: 2021/09/01(水)10:54 ID:??? AAS
幸いどこのスレでもあれの特徴を分かってテンプレまで作られているのだしね
あああれに粘着されてるのかと分かってもらえる
897: 映画パロ ◆0cJVL6cRBQ 2021/09/01(水)17:29 ID:??? AAS
?
「どうした?」
香ばしいクロワッサンを黙々と口に運ぶ狛治の前にコーヒーの入ったマグカップを置きながら、シャワーを浴びたばかりの杏寿郎が問うてくる。
そのまま狛治の隣の椅子を引いて腰掛ける杏寿郎から、甘ったるいシャンプーの匂いが香ってきた。
「何がです?」
「なんか機嫌悪そうだ」
銀の器に盛られたさつまいものグラッセを口に放り込みながらの杏寿郎の台詞に、知らず溜息が零れ落ちた。
「・・・・・・あなたとは今夜が最後です。―――明日になれば、俺はあなたに捨てられる」
新聞から顔を上げぬまま抑揚のない声音で杏寿郎に告げる。
自分の言葉に想像以上に自分自身が傷付いてしまい、狛治はひどく遣る瀬無い気分になった。
省8
898: 映画パロ ◆0cJVL6cRBQ 2021/09/01(水)17:32 ID:??? AAS
「治安のいい地区にマンションを用意します。車も。服や食事だって、あなたが望んだ時に、いつでも買える様にしておきます」
今の自分に出来ることを思いつくままを口にすると、ふっと視線を伏せた杏寿郎は湯気を立てるマグマップの中のコーヒーを見つめながら、その口許に呆れのような自嘲のような笑みを小さく浮かべた。
「・・・・・それで君は、この町に来るたびにベッドに金を置いていくのか?」
「そういう意味じゃ・・・っ」
「ならどういう意味だ?」
視線をあげながら杏寿郎が静かに問いを発す。
綺麗な日輪の双眸の中に、ゆらりと狛治の顔が映る。
「・・・・・・あなたに、街角に立って欲しくないんです」
「君の専属になれと?」
苦渋を吐き出すような思いで狛治が呟くと、杏寿郎はやはり静かな口調で問い返してきた。
省9
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