__日本神話のメモ帳__ (31レス)
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1: 2017/05/11(木)22:34 ID:Num+50Zku(1/3) AAS
日本神話のメモ帳

 私の日本神話に関する考えを整理するためのスレッドです。
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(1): 2017/05/11(木)23:08 ID:Num+50Zku(2/3) AAS
 日本神話〔記紀神話〕は同じ創世神話〔『産み直し』の神話〕の連続で 構成されている。
産み直しってのは、『失敗した最初の子供〔ヒルコ〕をもう一度正しく産み直す』ってこと。

 物語的には失敗した子は捨てちゃって、違う子を新しく産み直しているように読めるけど、
構造的には捨てた子をサルベージしていたってこと。

 で、コレをもっと解りやすくエピソード化すると、
『失敗した子を、いったんぶっ殺してから黄泉返らせる』って話になる。
 つまりカグツチの話。
3: 2017/05/11(木)23:10 ID:Num+50Zku(3/3) AAS
 そんで、これ以降もずっとこの話のくり返しで日本神話はできている。
この『産み直し』の話が形骸化して、名前が変わらなくなると『出たり入ったり』するヤツになる。
 つまりオシホミミやウガヤフキアエズがそれ。

《このあと更に形骸化して構造だけ残って、最終的に欠史八代の後半あたりまで続いていたはず》
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(1): 2017/05/16(火)23:51 ID:2cLYoBk9+(1/3) AAS
◎ まずは黄泉下り〜禊ぎのヤソマガツヒ・オオマガツヒあたりから。

※予備知識
○ [記]のこのシーンでは三貴子ですら単に「成る」なのにヤソマガツヒ・オオマガツヒだけが「成り坐せる」とある〔尊敬語〕。
 つまりこの二柱の神は三貴子よりも上位の神ってこと。
○ 日本神話を理解するには物語以上に、機能と構造を理解することが重要。 特に古事記は物語として読んじゃうと危険ですらあるw
5: 2017/05/16(火)23:52 ID:2cLYoBk9+(2/3) AAS
 黄泉下り説話というのは単に物語として読んでしまうとイザナミを連れ戻すのに失敗したって話に
読めてしまうけれど、構造上は成功と失敗の両方が同時に発生した設定になっている。

 黄泉帰りに成功した方がオオマガツヒ→イヅノメ=アマテラス※で、失敗した方がイザナミ=ヨモツオオカミ、
つまり成功と失敗の両方が同時に発生したために二つに分裂しちゃってるわけ。

 で、この現象はヤソマガツヒにも同様に起こっているから「直して〔産み直して〕」※、
カムナオヒ・オオナオヒになっているんだが、コレをやらかしている元凶がサエノカミ。
6: 2017/05/16(火)23:54 ID:2cLYoBk9+(3/3) AAS
 サエノカミの中には『境界を通る者の半分は通すけど、半分はぶっ殺す』っていうとんでもなく物騒なヤツがときどきいて、
その典型例が『筑後国風古記』〔風古記逸文〕の『人命尽くしの神(いのちつくしのかみ)』って言うナイスなネーミングなヤツ。

 こいつは筑紫の国の国境の山の上で文字道理の半殺し行為をやっていて、「筑紫の地名の由来となっている」ってヤツなんだが、
ここで禊ぎの場所を思いだそうw

 『筑紫の日向の橘の小門のあわき原』[記] 残念!山の上ならカンペキだったのにw
7: 2017/05/17(水)00:13 ID:SGKbjhIuK(1) AAS
>>2 にちょっと補足。

 ちなみに甦る〔黄泉帰る〕と、転生ってコトになるのか名前が変わってしまう、
カグツチはヤソマガツヒ、イザナミはオオマガツヒに。《→イヅノメはイザナミの元の名前》

 黄泉下りは、死んだ妻を連れ戻しに行く話になっているけど、
上で説明したとうり本来のメインは子供の方で、妻は後付けのオマケだってこと。
 だから古事記の方ではヤソマガツヒ・オオマガツヒの両方が登場するが、
書記の方ではヤソマガツヒしか登場しなかったりするわけ。
8: 2017/05/28(日)21:41 ID:zOGYUCDkf(1/13) AAS
>>4 以降を小修正w
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(1): 2017/05/28(日)21:43 ID:zOGYUCDkf(2/13) AAS
◎ まずはカグツチとイザナミが黄泉帰ったらヤソマガツヒとオオマガツヒになっちゃった件。

 ※はじめに
○ 日本神話を理解するには物語以上に、機能と構造を理解することが重要。 細かい文章のニュアンスや文字の違い等にこだわるのは時間の無駄。

○ [記]のこのシーンでは三貴子ですら単に「成る」なのにヤソマガツヒ・オオマガツヒだけが「成り坐せる」とある〔尊敬語〕。
つまりこの二柱の神は三貴子よりも上位の神ってあつかい。 このヤソマガツヒ・オオマガツヒとイザナギが黄泉平坂を通過した神。

 ※原文・訓読文・現代語訳等の選択は、そのつど適当に選んでるからw
10: 2017/05/28(日)21:46 ID:zOGYUCDkf(3/13) AAS
 黄泉下り説話というのは普通に物語として読んでしまうとイザナミを連れ戻すのに失敗したって話に読めてしまうけれど、
構造上は成功と失敗の両方が同時に発生したって設定になっている。

 黄泉帰りに成功した方がオオマガツヒ→イツノメ=アマテラスで、失敗した方がオオマガツヒ→イザナミ=ヨモツオオカミ。
 つまり成功と失敗の両方が同時に発生したために二つに分裂しちゃってるわけ。
11: 2017/05/28(日)21:47 ID:zOGYUCDkf(4/13) AAS
 この現象はヤソマガツヒ〔カグツチ〕にも同様に起こっているから直して〔産み直して〕、
カムナオヒ・オオナオヒ〔ツクヨミ・スサノヲ〕になっている。

 だからツクヨミとスサノヲは元ネタになっているカグツチの女神殺し属性を引き継いで、
天と地で同じように女神殺しをやらかしている。
 ※イザナミ=イツノメ / カグツチ=ツクヨミ+スサノヲは次のウケイ・天の石屋で判明する。

 で、この現象を引き起こしている元凶がサエノカミ。
12: 2017/05/28(日)21:48 ID:zOGYUCDkf(5/13) AAS
 サエノカミの中には『境界を通る者の半分は通すけど、半分はぶっ殺す』っていうとんでもなく物騒なヤツがいて、
その典型例が[筑後国風古記]の『人命尽くしの神(いのちつくしのかみ)』って言うナイスなネーミングなヤツ。

   「昔、この両国〔筑前と筑後〕の国境の山の上に荒々しい神がいて、
  行き来の人の半分は通行できたが半分は命を失う有様であった〜」

 とまぁ、文字どおりの半殺し行為をやらかしていたヤツで、筑紫の地名の由来となっている神なんだが、
ここで禊ぎの場所を思いだそうw

  「筑紫の日向の橘の小門のあわき原」[記]
 残念!山の上ならカンペキだったのにw
13: 2017/05/28(日)21:48 ID:zOGYUCDkf(6/13) AAS
 よーするに通された半分〔アマテラスとスサノヲ〕が黄泉帰り成功で後に高天原に昇り、
ぶっ殺された半分〔ツクヨミとヨモツオオカミ〕が黄泉の国にとり残されたってこと。

 ※これは構造としてみた場合、禊ぎ〔身削ぎ・身殺ぎ〕の舞台〔水辺〕もまた
黄泉平坂と同じ境界の中だってことを意味している。

 ちなみにヤソマガツヒ・オオマガツヒはイザナギの穢として黄泉平坂を通過しているわけだが、
実はイザナギも例外ではなくしっかり半殺しにされていている。
14: 2017/05/28(日)21:50 ID:zOGYUCDkf(7/13) AAS
 [書紀] 「是(こ)の後に伊奘諾尊、神功(あやしきわざ)既(すで)に畢(を)へ、
  霊運(たまうつ)り遷(かむあが)りましなむとしたまふ。
   是(こ)を以(も)ちて幽宮(かくれみや)を淡路の洲(くに)に構(つく)り、
  寂然(しづか)に長(とこしへ)に隠れましき。

   亦曰(またいは)く  〜略〜
  是(ここ)に天に登り報命(かへりことまを)したまふ。
  仍(よ)りて日の少宮(ひのわかみや)に留り宅(す)みたまふといふ。」
15: 2017/05/28(日)21:50 ID:zOGYUCDkf(8/13) AAS
 淡路の洲=常世の国=黄泉の国だから、父と母と子が全員仲良く半殺しにされて、
高天原と黄泉の国に分割されてるわけだ。
 ※淡路の洲に〜常しえに隠れた=淡路の洲は常しえに隠れることのできる〔死者の住む〕国ってこと。
 ※日の少宮/日が若返る宮で、天の石屋のこと。イザナギとの関連は後に判明w

 で、このヤソマガツヒ・カムナオヒ・オオナオヒ〔カグツチ・ツクヨミ・スサノヲ〕の状態は
『同じ胞(え)の双子』ってな状態なんだが、これはヤマトタケルと兄のオオウスがそれにあたる。
 ※え【胞】ってのは、胎児を包んでいる膜、つまり子供の入れ物・器のこと。

  [書紀] 「其の大碓皇子(おほうすのみこ)・小碓尊(をうすのみこ)は、
  一日(ひとひ)に同(おな)じ胞(え)にして双(ふたご)に生(あ)れます。
16: 2017/05/28(日)21:51 ID:zOGYUCDkf(9/13) AAS
 ヤマトタケルは[尾張国風土記]〔熱田の社〕でクサナギの剣に対し
「奉斎(いはひまつ)りて吾が形影(みかた)《神体》とすべし」とか言っちゃってるが、
これは実質「霊的に自分はスサノヲと同じだ」って言ってるのに等しい。
 ※クサ〔凄い〕ナギ〔男性〕でスサノヲ〔凄の男〕と同じ意味になる。

 この話では兄のオオウスを殺しているのは弟のオウス〔ヤマトタケル〕だが、
ならスサノヲもきっとそうに違いないとか思ってしまうw スサノヲもサエノカミだし。
 ※スサ(SUSA)→スス(SUSU)→ウス(USU) w
17: 2017/05/28(日)21:51 ID:zOGYUCDkf(10/13) AAS
 で、兄の殺害現場は厠〔川屋〕だが、イヅモタケルを殺したのも肥河(ひのかわ)。
川で殺すの好きだな〜とか思っていたら、件の半殺しの神がちゃんと川にも居ましたよ、
しかも肥の国〔火の国〕に。

 [肥前国風土記] 「郡(こほり)の西に川があり、名を佐嘉川(さかがわ)という。
   〜略〜 この川上に荒々しい振る舞いをする神がいて、
  その道を行き来する人の、半数は殺さないで半数は殺した。」

 ※肥の国〔火の国〕が後に肥前と肥後になる。
 ※佐嘉川=境川か?
 ※しまったイヅモタケルが肥の国にいるわけが無いw/神話だからいいか?
18: 2017/05/28(日)21:53 ID:zOGYUCDkf(11/13) AAS
 ヤマトタケルのサエノカミとしての性質は女装とかのエピソードにも表れている。
ヨモツチモリヒトとククリヒメとか、サルタヒコとアメノウヅメとか。サエノカミは男女一体の両性のカオス。

 ちなみにスサノヲの女性面はスセリビメ。
 オオクニヌシに対するスサノヲとスセリビメの行動は障害と救済〔通せんぼと通りゃんせw〕というサエノカミの典型例。

 ※スサノヲによるの三つの試練の話は、イザナギが黄泉平坂で遭遇する三つの障害と救済の変形。
根の国は黄泉の国と現世の中間、つまり境界の国。だから更に下の世界にオオクニヌシが移動するエピソードがある。
 ※『通せんぼう』の反対語ってなんて言うんだろう?w
 ※オオクニヌシはスサノヲの六代の孫、または子。つまりスセリビメとは兄妹婚〔姉弟婚?〕
19: 2017/05/28(日)21:53 ID:zOGYUCDkf(12/13) AAS
 『同じ胞の双子』にもどる。
 この元ネタはオノゴロジマとアワジシマ〔ヒルコ〕とアワシマ。

 [書紀 神代上 正文] 「オノゴロシマを国中の御柱として〜略〜淡路洲を胞(え)として」
 [書紀 神代上 一書] 「オノゴロジマを胞(ゑ)として」
 [書紀 神代上 一書] 「淡路洲 (あわじのしま)・淡洲 (あわのしま)を胞(え)として」

 ※[書紀・正文]で最初の失敗はアワジシマ〔吾恥(あはじ)洲〕。[古事記]ではヒルコ。
このヒルコが半殺しの最初の被害者w 弟の船で殺される〔捨てられる〕。
 なんで葦の船とかが弟として産まれたりするのかってーと、船の本来の意味が『箱形の器 or 棺』だから。
 つまり胞(え)〔胎児を包んだ膜、つまり子供の器〕と同じってこと。
20: 2017/05/28(日)21:54 ID:zOGYUCDkf(13/13) AAS
 オノゴロジマに注目。 これらが正しいとすると『国中の御柱=え【胞】』となるから、
オノゴロジマ・アワジシマ・アワシマで三柱の神ってことになる。
 さらにこの話はクニ〔世界〕を子供として生む話だから『国中の御柱』とは『クニが中にある柱』の意味と解る。

 実は日本神話の本当の冒頭の話はこのオノゴロジマ。
 この話は造化の三神と御柱の神の話を解りやすくするために姿形の無いタカミムスヒ・カミムスヒを、
姿形を持ったイザナギ・イザナミの話に置き換えて語った説明用のたとえ話。
 オノゴロジマはウマシアシカビに相当するが、脱線しまくるのでこの話はまたそのうちに。

まだまだつづくw
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