[過去ログ] 死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?380 (1002レス)
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648: 警備員[Lv.6][新] 2024/12/30(月)03:05 ID:VmRIMZ9D0(1/3) AAS
その日は日帰り登山に出掛けていた。
無事登り切り、疲れ切った俺は山頂で長めの休憩をしていた。
当初に建てていた予定より、降り始める時間を過ぎてしまっていたこともあり慌てて降り始めた。
登り5時間下り2.5時間くらいの行程で、日没2時間以上前に下山する予定であったので、時間には余裕があるのだが、夕方になるにつれ天気は曇り始め、道中の木々が生い茂る山道は日暮れ前のように暗くなっていた。
降り始めて2時間くらいが経ち、もうそろそろ下山できるかな、というタイミングでふっと前を見た。
山道は右手側が山の斜面になっており、左手側は崖のようになっていて滑落防止用に一定間隔で杭と、杭を繋ぐように鎖が張られている。
前方40mくらいだろうか。左手側の鎖の外側。崖の下から生えている暗い木の影、木々の隙間に一瞬何かが見えた。
よく見えなかったが遠目には半開きになった黒い傘のように見えた。
道は蛇行しており、数m進む間にその傘のようなものは別の木の死角に入り見えなくなった。
最初見た時は枝にゴミでもぶら下がってるな、くらいにしか思っていなかった。
省2
649: 警備員[Lv.6][新] 2024/12/30(月)03:06 ID:VmRIMZ9D0(2/3) AAS
それから10分くらいだろうか。進むうち、天気は更に悪くなり、小雨がポツポツと降り始めた。木々の隙間から射す光は更に少なく、山道は更に暗くなっていた。
もうすぐ登山口まで戻れる。戻れば車がある。頼むから雨は降らないで欲しいと願いながらも進んでいた。
山道はやや平坦だが曲がりくねった道に差し掛かっていた。
ふと、前を見る。
20mくらい先の曲がり角に、また何かが見えた。周辺は暗く、20m先はぼんやりと見えるが暗い。人影のようなものが曲がり角の先に消えて行った。
結構急いで降っていたこともあり、別の登山者に追いついたのかな、と思った。(実際登っている最中に何組かとすれ違っていた)
そのまま進んで行くと、曲がり角を曲がった先、少し開けた道の脇に老夫婦と思しき登山者が居た。
体力が尽きたのか、こちらに背を向けて、二人並んで登山杖に寄りかかるような形で立っている。
もう5分も歩けば登山口が見えてくる場所まで降りて来ていたので、ちょっと休めばそのまま帰れるだろうと思い挨拶してそのまま通り過ぎようとした。
「こんにちは」と挨拶して軽く頭を下げながら通り過ぎようとした瞬間、老夫婦が凄まじい勢いでこちらに振り向いた。
省11
650: 警備員[Lv.6][新] 2024/12/30(月)03:06 ID:VmRIMZ9D0(3/3) AAS
直前に見た人影は女性のように思えたが、明らかに老婆より背が高く、大きなリュックサックと登山杖を両手に持っている老人とも違っていた。
直前に影を見ていたのだから、ここを誰か通らなかったか聞けばそれで終わった話かもしれない。
ただ、老夫婦の怯えようはかなりのものだったので、適当なことを言うと余計に怖がらせてしまうような気がしたことと、俺自身も何かが確定してしまうような気がして、自分が見たものを言えなかった。
ただ、「そうなんですか、不気味な話ですね。もうすぐそこが駐車場ですし、もし良ければ一緒に帰りませんか。ここに居ても怖いだけでしょう。」と言うのがやっとだった。
俺も怖がっていたのが表情に出ていたのかもしれない。
老人の方が、「そうだな。車まで一緒に行って、そのまま一緒に下山しようか!」と無理矢理やや明るい声で言った。
なんとなくこの山に薄ら寒いものを感じ始めていた俺にはとてもありがたい提案だった。
そのまま登山口の駐車場まで一緒に歩いて行き、老夫婦の車を先頭に、並んで一緒に山を出て行った。
そのまま大きな国道に出て、老夫婦と別れて帰路に着いた。
あれは一体何だったのだろうか。
省10
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